『灼眼のシャナII』第15話「覚醒」

 シャナと吉田の思いを嘲笑うかのように現れたフィレスの本体。彼女は悠二からヨーハンを解放するため彼に呼びかける。しかし、そこから現れたのはヨーハンでは無く、『銀』の腕だった。
 その混乱の中、『銀』の正体を解き明かそうとするマージョリー達の前に近衛史菜が。そして、ヘカテーが現れる。




次から次へ、ついていけねえなあ!
 マルコシアスのこのセリフそのものだった今回のエピソード。壮絶なアクションと共に、バル・マスケが実行してきた計画の一部が段々と明らかになっていきます。しかし、謎そのものは何一つとして分かっていない(苦笑)。
 でも、アニメではちょっと唐突だったかな、と言う印象も(こういうのにタイミング言いだしたらキリがないのですが)。
 ちなみに、これは先代・炎髪灼眼の討ち手時代からバル・マスケが実行してきた気の長〜い計画。過去編をやるなら、実はいいタイミングなのかも?




 まず明らかになったのが、『銀』が通常の徒では無い、と言う事。
 本体はバル・マスケが所有している「暴君」と呼ばれる存在で、それが状況に応じて活動している。なぜそれがマージョリーを襲う事になったのか、はアニメではこれからの話。
 狂喜(狂気)に酔って暴走していたマージョリーが冷静に自在式で『銀』を調べ上げようとする、その冷静さ振りはまさに姐さん。




 次に、近衛史菜の正体。
 彼女はヘカテーの「偽りの器」であり、その能力等は腕輪で封印していたのでシャナ達も気がつかなかったようです。執事さんはただのトーチか何かだったのか木っ端微塵……(笑)。と言うか、史菜の存在の力を執事にカモフラージュしていたとか……うん、そう考えると彼の存在も無駄ではない、はず。
 彼女の「器」云々は第一期の話が関連しているようなのですが……第一期は最後の方観てないから分からない(ちきしょう!)!
 第一期の事件の後、ベルペオルが悠二達の監視のために送り込んだ、と言うのが真相でしょうか。
 しかし「偽りの器」として史菜をヘカテーが回収した際に、一緒にクラスメイトとしての思い出まで共に回収してしまった。これが底無しヘカテーの足枷となってラストに活かされる……と言うのがパターンなんでしょうけど。




 最後に、ようやくの再会を果たしたフィレスとヨーハン。
 いい加減にしろと画面の向こうにツッコんでやりたくなるぐらいのバカップルぶりを見せつける二人。ちなみに自分は、「どっちでもいいよ」とツッコミを入れました。リアルで。
 原作で描かれた過去編では、ハワイでアロハを来た真正のバカップルでした。
 他ならぬヨーハン自身によって、フィレスの悠二破壊は免れる事に。しかし会話の内容は明かされず。ヴィルヘルミナとフィレスの距離も遠ざかり、そういう意味では、すっきりしない終わり方に。




 フェコルーのマグネシア、ヘカテーのトライゴンによる攻撃など、バル・マスケ側を初め、フレイムヘイズ側もそのアクションのレベルが高くて非常にレベルが高くて満足だった今週のエピソード。
 しかしその一方で、吉田さん達、日常側との距離は離れていくばかり。
 悠二を取り巻くフレイムヘイズ側との距離を感じずにはいられない吉田さん。今回の事件でいっぱいいっぱいな感のある佐藤。そして真竹の一件で完全に参ってしまった田中。
 これから遠ざかっていくばかりの距離を、彼らはどう対処していくのでしょうか。特に吉田さんは、フィレスからとんでもない宝具を貰ってしまったので……原作に先駆け、それを使う時が来る?




 さりとて、今週の白眉はシャナの叫び声でしょう。釘宮理恵さんは相変わらずいい仕事してらっしゃる!