第十二夜「血の聖夜」

 大伴市をクーデターを起こした軍が襲う。降臨祭が血に染まる中、それぞれが最後のケジメをつけるために走っていた……。




 様々なキャラクターのドラマが同時進行する『スカルマン』の真骨頂を見た今回のエピソード。
 今回の白眉は、隼人に受け継がれた骸骨男の仮面を被るまでの芳生の苦悩と決意。
 南亜戦争から帰った芳生の心を支配していた虚無。しかしそれは、真耶との出会いで戦いの決意へと変わる。教会を整備し、孤児院を建て直し、子ども達の笑顔は真耶の心を癒していた。
 しかし彼女を本当の意味で救うためには、骸骨の仮面を被り、獣人へと変化する白鈴會の信者達を殺し、その苦しみから救済しなければならない。
 彼らを獣人に変えるのは他でもない、真耶その人であったから。
 愛する人を殺す事が愛の証と言う芳生の修羅道に泣いた。




 そして、骸骨男を受け継いだ隼人は、大伴タワーへと突入。白鈴會の獣人を蹴散らして真耶の下へと向かう隼人だったが、そこに立ち塞がったのは異形の体へと変化した神代だった。
 思えば彼も、色々な意味で不遇な男でしたが……。まさか改造人間に代わってしまうとは! ある意味、真耶と言う「神」に「代」わって骸骨男の前に立ち塞がるという点で、名前通りの男だったんですね。




 これまで謎の男だった立木。彼のバックボーンもついに明かされる。
 彼の目的は諜報員として諜報活動に当たる事だったが、そこで軍時代、目にあまる略奪行為を告発しようとした立木を最前線に送り、妻子を収容所に送った埴輪への復讐へと次第にシフトしていった事が明らかに。
 これまで飄々とした語り口と行動で視聴者を魅了した立木が見せる復讐の熱に違う意味で魅了されました。




 また、何も分からなくても警察官として子ども達を助けようとする新條も熱かった。それだけに、あの先輩の裏切りは以外でした。まさかあんな一言が伏線だったとは……。
 そして、なぜか倒れた霧子。この不調が最後にどうつながっていくのか。




 不気味に闇の中で蠢くヴォグートらブレイン・ギア。最後の最後で介入してくるであろう彼らとの決着は。いよいよ次回、関西地方での最終回! 
 頑張ってネタバレを回避したり、それでもちらっと情報を小耳に挟んでリアルでorzとなった努力が、いよいよ報われる!