第九夜「穢れしものに祝福を」

 奈美は白鈴會の儀式を受けて以降、毎夜街を徘徊するようになる。そんな彼女を、骸骨男とその僕達はつけ狙う。




 ラストまで一ヶ月。隼人が殺人犯として認識され、さらに骸骨男に連れ去られると、驚愕の展開に突入した。
 隼人、奈美、霧子、新條四人それぞれの恋愛のベクトルと、その哀しい結末が物語に深い哀愁を漂わせるハードボイルドな展開を演出している。
 特に、指輪を用意しながらも、その思いが届かぬ事を知り、なおかつ隼人を殺人犯として追わねばならない新條の行く末を注目したい。




 一方、大伴市の闇の権力者達にも大きな動きが現れている。
 黒潮ら大伴サイド。そしてヴォグートサイド。
 件の怪人がガ號=GROであり、また神楽村の遺跡から出土したオーパーツを元に製作した生体兵器だと言う事が明らかになった。
 そして制御不可能と言うGROの鍵を握るのは、どうやら真耶であるらしい。
「降臨祭」と言う謎の計画の鍵を握る彼女であるが、黒潮は彼女の体を気遣って計画の中止を考える。




 しかしそこで面白くないのが真耶の母親である。彼女はクーデターを画策する神代と手を組んでしまう。警察に、明らかにその必要を超えた威力のライフルを給与するなど、根回しも万端と言ったところか。
 ヴォグート達は、本社から刺客となる兵器(?)を召集する。
 大伴市は、骸骨男、警察、怪人と、様々な異形達が跋扈するまさに魔都となったわけだ。
 



 その中で、立木も動きを見せ始め、いよいよ物語はラストに向かって動き始めた。