坂崎千春『金魚の恋』

 読書アラソン六十一冊目。

金魚の恋 (中公文庫―てのひら絵本)

金魚の恋 (中公文庫―てのひら絵本)

 以下ネタバレ感想
 小さな小さな金魚鉢の中で泳いでいた金魚の元へやって来た黒い魚の恋物語
 いやもう泣いた。泣いたって言うか叫んだ。金魚が不憫だ……!
 小さな金魚鉢の中であっても、その世界を愛していた金魚ですが、恋した黒い魚はもっと広い世界を求めて金魚鉢の外へ飛び出してしまう。
 小さくとお金魚鉢を愛していた金魚が一緒に行けず一匹その中で取り残されているのが切ない。
 絵本ならではと言いますか、真っ白なページを活かした構成が凄いです。金魚の黒い魚に対しての想いが、胸を強く掴んできます。