第四十幕「御大将出陣」

ストーリー

 十臓の言葉に未だ心揺れる丈瑠。誰もその心に寄せ付けず、家臣達は見守るしか無い。
 その頃太夫の三味線が恋しくなったドウコクがアクマロに三味線を返すよう要求する。それに対しアクマロは、素直に返すように見えたが……。

第一感想

 外道衆大将・血祭ドウコク、四クールにして堂々この世に出陣ッッッ!!!
 ストーリー直後から引っ張る丈瑠の悩み、苦しみがまるで「青二才の懊悩ごっこ」のようすら思えるドウコクの一途な漢っぷりに胸キュンッッ!!! 
 比較対象が間違っているのは分かるのだが、男の器と言う点で、丈瑠、ドウコクに圧倒的敗北! 
 以下感想。

稽古の中で

 稽古の中、一瞬とは言え、丈瑠に本気を出させるだようになるまで成長した千明。
 十臓の言葉に心揺れたままの丈瑠は、まるで実戦さながらの勢いで千明を押し返す。家臣達を寄せ付けず、ジイにのみ心開くその姿は前回の寒々しさこそないが未だ痛々しい。
 役者さんの殺陣も決まっていていたからこその好シーンだった。

源太、寿司屋の第一歩

 そんな中、空気を読まずに丈瑠に突撃してくるのが源太。何と、小さいとはいえグルメ雑誌に乗るまでに成長(?)した!
 とは言え、どうも屋台の珍しさが勝っての紹介のようだが(笑)。前回のカレー騒動からこっち、源太も頑張ってるようです……って、もうちょっと侍としての稽古もしろ(笑)。
 余談ながら、悩みすぎなところがある丈瑠には源太や流ノ介のように空気を読まない奴が側にいた方がいい気がするんだよなあ。

どこにも行けない外道衆

 三途の川から生まれた外道衆。その出自故、あの世にも行けず人を傷つける事でようやく自分達が何者であるかを実感しているかのような、考えてみれば哀しい存在の彼ら。
 人が他人とコミュニケーションしないと、逆に自分の姿を確認できないように、外道衆達は人間を苦しめる事で自分達の存在を実感している存在なのかも知れない。
 そんな外道衆の大将であるドウコクが惹かれた底抜けを埋める悲しみ憎しみは、太夫が人であった頃の三味線の音色。
 薄雪が外道に落ちるまで、何年も何年も三味線をただ聞き続け、外道に落ちた後は自ら太夫に手を差し伸べる。薄雪もそうだったが、ドウコクも思い人を待つタイプだったのだなぁとしみじみ。
 シタリが「執着」とすら呼ぶそれは、まさしく恋だの愛だのの裏返しにしか思えなくて……。そんな一途なドウコクに胸キュンッ(ヲイ)!

裏切りのアクマロ

 ついに表だって裏切ったアクマロ。アクマロの目的は、十臓本人と太夫の三味線のみ。
 シタリを追いかえし、太夫には三味線を盾に迎撃と、外道の上前をはねる、まさに外道の中の外道!
 ドウコクが水切れで行動不能になった後にのこのこ船にやって来る厚顔さといい、こいつは恐るべし外道なのだと再確認。

御大将出陣

 夏で蓄えた力をもってしても、この世に出ればあっという間に水切れになってしまうこの体。
 そんな体であっても、太夫を傷つける奴は容赦はしないとばかりに、ドウコク出陣ッ!
 シンケンジャーよりもあくまでアクマロを優先し、おまけとばかりにシンケンジャーをばったばったとなぎ倒していく姿はまさに外道衆大将にふさわしい姿!
 水切れでいつ体が崩壊してもおかしくない体だと言うのに、最後の最後まで太夫を優先し、自分の体で三味線まで修理する。その上、太夫を無理に船に連れ帰りはしないなど、どこまでも漢を見せるドウコク! 
 と言うか、ここまで一途さを見せられると逆に愛しくなってくる。太夫が愛しげに撫でまわしている三味線は他の男そのものだと言うのに、それでも、あえて、太夫のために! なドウコクに泣いた。

太夫と十臓

 ご本人からスーツアクターさん。あるいはスーツのデザインまで相まって、壮絶な女の色気に満ちていた今週の太夫
「また裏切られた」と嘆いたその後、彼女をすくい上げたのはドウコクその人。おまけに三味線まで修理してもらって、未だこの世で自由の身。
 しかしその手に抱く三味線には、未だ執着する新佐に加え、ドウコクの体の一部が。
 過去の男に裏切られ、今の男にがっつり守られる太夫。そしてその背を見守る間男・十臓。太夫って……どうしてこう、男運が濃厚なの(笑……えない!)?

ED

『シンケンVSゴーオン』の映像メインのED。それにしても、バイクに乗ってるナナシ連中が妙に様になっているのはどういうわけか。
 まあ、某世紀末救世主伝説の雑魚みたいな連中だから、それも道理か。

次回は

 シンケンジャーの末妹ことはが頑張ってくれます! スーパー+モウギュウバズーカですかー!