『西の善き魔女 Astraea Testament』最終話「大事なもの、守りたいもの」

 ついにアニメ版も最終話も『西の善き魔女』。
 最重要項目とも言えるクィーン・アンがらみの過去エピソードを、フィリエルが「昔の話はどうでもいい」といきなりぶった切ったのが衝撃的でした。
「失敗してもやり直す事を知っている」。だから今は行動すべき。過去の話に尺を割いてる時間は無いとばかりにずばずば進んでいくフィリエルの勇ましさにまさに女王の風格を感じました。
 それはバードは真昼の星=フィーリに今しばらく時間を与える事を進言し、無事受け容れさせるほどの説得力を持っていたにも関わらず、本人は女王になる気は無く、ルーンと共にセラフィールドで暮らす事に。好きな人と好きな場所で過ごす生活を謳歌するフィリエルとルーン。真昼の星にキスシーンを見せつける堂々っぷりです。
 今生きている時間こそが物語の続きって事ですが、ここでひとまずおしまいという事で。
以下箇条書き。

 最終話という事で動く動く。特にレアンドラが妙に神懸ってるっ! 急進派的なポジションでしたが、あくまで自国の力でそれをなそうとする気構えがさすが。

  • アデイル

 竜とブリギオン軍をぶつけようと作戦を出したアデイル。「可愛い顔をして中身は凄い」と言うのが彼女のキャラクターですが、その作戦のせいで竜に兵士が潰されるわ喰われるわと、悲惨な映像が流れてます。
 おまけに、やはり書く事をやめないアデイル。新作って……やっぱり、やおい小説なんだろうなぁ。

  • ドラエもんかっ!?

 バードの道でメニエールの目の前に送られてきたフィリエルたち。メニエールは銃(というか火薬で矢を飛ばしてる?)を持ってるのであっという間に劣勢に。
 状況を覆そうと、色々カバンを漁るルーンだが、出てくるのは何やら役に立たないようなものばかり。ドラえもんかよ! と思わずつっこんだのは自分だけではないはずだ!
 最終的には、原作通り蛙の玩具でメニエールを撃退。最終回作画で、メニエールのあの動きは反則だっ(笑)!

  • 博士

 博士生きてたー!? どんな事が起こっても、徹頭徹尾研究に生きた男、万歳(笑)。


一クールと短い時間の中で、原作で大きなウェイトを占める過去のエピソードをガッツリ削る事で(笑)「好きな人と一緒に過ごす」と「非戦」にテーマを絞ったのはいい選択だったと思います。ストーリーのこのジェットコースターっぷりが、逆に『西の善き魔女』のとんでもっぷりを際立たせていたのではないかと。
 アニメは終了してもドラマCDやコミックの方でまだまだ続くので、そっちも追って行きたいと思います。ドラマCDの内容が、アデイルの書いたやおい小説っぽくて凄いどきどきするんでがーっ!? と、叫んだところで。


 Fin