荻原規子『西の善き魔女Ⅷ 真昼の星迷走』

西の善き魔女〈8〉真昼の星迷走 (中公文庫)

西の善き魔女〈8〉真昼の星迷走 (中公文庫)

 読書マラソン2・三十九冊目。
 以下ネタバレ感想。
西の善き魔女』シリーズ、これにて完結。
 長きに渡って世界を監視していたフィーリを変え、世界を変えようとするフィリエル達の物語も、これにて終わりを迎えます。でも、世界の行く末以上に、フィリエルとルーンの二人がしっかりと結ばれたままで完結してくれた事が何よりも嬉しい! シスター・ナオミの講義内容が、こんなところまで引っ張られている事には驚きましたが(笑)。
 よくよく考えると、シスター・ナオミってグラール女性の縮図みたいなものなのね。バード、ケインらサブキャラ達も輝いてましたが、何よりレアンドラがここにきて内面を見せ魅力的になりました。ルーンの言うところの、ケインとくっつくのもなるほどと思います。
 しかし、シリーズ完結にしては、色々と想像をかきたてられるところがいくつもありますね。フィリエルのバード子育て日記とか、その間の物語、もちろん、その後の物語も。
 でもそれは、いわゆる蛇足というものなのでしょう。いつか語られる日を楽しみに。