『.hack//G.U. TRILOGY』
- 出版社/メーカー: バンダイビジュアル
- 発売日: 2008/03/25
- メディア: DVD
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ゲームの三部作を中心にまとめられた内容らしいが、ゲームはやった事も無いのでちょうどいい、と言う事で(ヲイ)。ノベライズとオミカライズとアニメは読んでいるから、それで何とかなるだろう! と思ったら、ほんとに何とかなった。世の中やってみるものだ(違!)。
以下ネタバレ感想。
本編
主人公
本作は、大勢のキャラクターの中で、ハセヲ、アトリ、オーヴァンの三者にドラマを絞って構成されている。
ハセヲ、アトリ、オーヴァンそれぞれの喪失、成長、獲得が描かれる事で、密度の濃いドラマが展開されている。もちろん、ゲームをやっていないと戸惑う事も多かったが、おおむね一本のエピソードとしての再構築には成功していると言える。
喪失と成長
この二つのファクターで序盤からドラマを引っ張っていくのはハセヲとアトリ。オーヴァンはアイナと言う妹をの喪失が上げられるが、それはラスト近くで明らかになる事であり、やはりメインとなるのはこの二人だろう。
ハセヲは志乃を失い、そのためにあらゆるすべてを犠牲にして成長させたPCを蒼炎の守護者にあっさりレベル1に戻されてしまう。
一方のアトリは、学校でハブられ、いじめられ、両親からも気に止めてもらえず、最後の砦とも言えるネットでもリアル同様ハセヲから疎まれる。
だが互いに互いが触れあい、関わりあって行く中で、それぞれ成長し、自分が空気なのではなく、大切な人を見守り、その努力を見届けるために「ここにいる」と確信しあっていく。
そんな成長が、ハセヲの場合エクステンドで判り易く表現されているのが特徴的だ。3rdフォーム→1stフォーム→2ndフォーム→B-stフォーム→Xthフォームと、成長に応じて姿を変えていく。
本作オリジナル要素
映画のみのオリジナル要素として、闇の囚われたアトリと、ハセヲのB-stフォームなどが挙げられる。
AIDAに囚われたアトリは、自身のネガティブな記憶と、学校に対するトラウマを形作られた禍々しくも美しい姿が。
ハセヲのB-stフォームは、作中で志乃と同様に大切な存在となったアトリがオーヴァンに殺害された怒りでエクステンドした姿。名前の示す通り、圧倒的な獣性が見所で、これらの迫力あるアクションは、まさに本作ならでは見所だ。
ラストシーン
ラストはクビアが登場する事も無く、再誕を発動し、消えそうになるオーヴァンをハセヲが必死になって迎えに行く、と言うラストに変更されている。
「これからは俺(ハセヲ)がお前(オーヴァン)の居場所になる!」とその成長を遂げた姿をばしっと見せ付けたハセヲだったが、変な意味に誤解したのは自分だけでいい(ぇ)。
お花畑で幸せそうにしているオーヴァンとアイナ。その幸せな光景だけで、ファンでよかったなぁと感慨深いものもある。
次回?
次回作に続くような伏線がラストにチラっと登場。これは『ケロケロエース』で連載中のコミックとつながってくるような予感だが。果たして。
パロディモード
本編のシリアスさを吹っ飛ばす、スタッフと出演声優による全力の悪ふざけ、ここに誕生! これだけでも一見の価値は有り!
ポイント三倍で無料見放題
遥光のセクシーシーンがまさかの寸止め! 「お客様のお持ちのポイントではここまでです」って、そりゃないよッ! ハセヲの「二つ下さい!」が無駄に力強くて吹いたwwww
アトリ・ダークハート
ナレーションのオーヴァンの「あったとさー」「なのだー」だのの気抜けした声に吹いたwww
内容は、闇に囚われたアトリが、ハセヲの女癖の悪さにブチキレる話。
志乃→遥光ツンデレ→PK(ボルドー)と来て、望のような小さな男の子まで手を出し、あまつさえ朔までも手をつける。猫耳(タビー)と筋肉ダルマと言うマニアックコースまでお手のもの。
「この……ど外道がァッ!!!」「節操無しが――――ッ!!!」
と言う川澄綾子さんの……じゃなかった、アトリの魂の咆哮が怖いのなんのって(笑)。
もちろん、エンデュランスは「仕方ない」で済ませられてるw
同棲
アイナの同棲相手は、クーンでした(笑)。そんな衝撃告白を受けたオーヴァンの暴走ぶりときたら……。そんな事でアバターを使うなァッ!
総評
本編もパロディも無駄にハイクオリティで楽しめた。恐々試しに購入してみたアイテムだったが、最終的に買ってよかったアイテムになった。