浜崎達也『.hack//G.U. Vol.3 ハロルドの原型』

 久々の読書マラソン六十一冊目。
 最近、ほんとにライトノベルと漫画しか読めてない……。ぼちぼち、真面目に生きねばなるまいて……。そのぼちぼちはいつ来るんってんだ。
 今やれぇっ!!!
 以下感想。
 ノベライズ版『.hack//G.U.』第三巻。
 今回は榊による月の樹のクーデター。朔望の覚醒。そしてハセヲとオーヴァンの対決、大きなイベントが目白押しの内容になっています。




 月の樹による榊のクーデターに利用されたアトリ。
 学校と言うカースト制度の中で苦しんだ彼女の暴走。認められたいと言う物語に巻き込まれた榊。そしてその榊ですら、リアルでは売れない役者として悩んでいた。アトリと同じ存在だった。
 認められないアトリの心の欠落同様、望もリアルでは母親から必要とされておらず、そればかりか死んだ姉の方を求められてた。
 八咫もAuraへの七年越しの片思いの末、オーヴァンに利用されるだけの存在として利用される。
 クーンも同じく、英雄願望を巧く使われ、ハセヲの眼前に立つ。
 それらすべての碑文使いを利用し、AIDAと共存する本当のトライエッジ・オーヴァン。ハセヲは志乃への思いを見抜かれ覗かれ、挙句敗北する。




 いよいよシリーズも佳境と言う事で、ストーリーも色々神がかってきました。 
 心の中に何らかの欠損を抱えた碑文使い達が抱えるそれぞれのストーリーを誰かが倒し、倒され飲み込んでいきながら、最終的にハセヲを下したオーヴァンがすべての物語を飲み込んで、自らが神の原型になる、と嘯き始めます。
 コミックス版やゲーム版とは違い、ハセヲが志乃に告白して優しくフラれたと言う赤面どころか悶死ものの展開を迎えると言う、多分一番ヒドい扱いをウケてるんですよね……。
 完結となる第四巻はしばらく間が空くようですが、今から完結編が待ち遠しいです。