杉原智則『交響詩篇エウレカセブン ポケットが虹でいっぱい』
交響詩篇エウレカセブン ポケットが虹でいっぱい (角川スニーカー文庫)
- 作者: 杉原智則,数井浩子,星樹,BONES
- 出版社/メーカー: 角川グループパブリッシング
- 発売日: 2009/05/01
- メディア: 文庫
- 購入: 2人 クリック: 12回
- この商品を含むブログ (13件) を見る
劇場版は色々都合があって観にいけないのでこっちで間に合わそう的に思っていた自分の横っ面をひっぱたかれたようなストーリーの濃さ!
さすがノベライズを担当した著者だけあって、気合い入ってるぜ……!
以下感想。
ストーリー
後書きで、
テレビシリーズのストーリーと絵を、カット、秒レベルまで分解し、新しいストーリーを紡ぎだしていき、そこから映画のフォーマットに対して、新しく制作するシーン、カットを起こしつつそして削り込んでいったものであるこの作品。
と言うだけあり、『交響詩篇エウレカセブン』のおいしい所を限界まで濃縮していったような「濃い」ストーリー。
アニメ版に至る前史とも取れる描写もあり、(と言うか、イマージュが思いっきりコーラリアンです)そういうつながりを見出すのも楽しい。
ドミニクとアネモネ
「レントンとエウレカのもう一つの恋の物語」でもあるが、やはり同時に、「ドミニクとアネモネのもう一つの恋の物語」でもある今作。
レントンとエウレカの先達として、二人を見守るドミニクと、ニルヴァーシュ type the ENDと共に最後に二人の前に立ちふさがるアネモネ。
しかし最後には、やはりドミニクとアネモネは結ばれていく。そこに至るまでの二人の過程を思うと、やはり涙無しで読む事は出来なかった。
一番意外だったのは
デューイが結構あっさり暗殺された事か。一応、ラスボスだったのに(笑)。