第19話「巡る雫」
機能を停止してしまったホロンをソウタに任せ、先行する波留達。そしてようやくノイズの発生源と思われる場所へと辿り着く。波留はノイズの原因を探るため、この島を支配するメタルへとダイブするのだった。
第一感想
こちらも遅れて感想を。
これがナイスイオン効果か!
不思議とマイナスイオンよりも効果がありそうな響きだ(どんな感想だよ)。
以下感想。
自然と人
今回の前後編で対比され続けたこの二つが、やはり重要なファクターだったと思う。
自然が本来の姿に戻ろうとするエネルギーは凄まじい。地震、津波などの自然災害の脅威は凄まじい。そしてそれを敏感に察知する野生動物達。これらから見れば、人間は同じ「動物」でありながら危機察知能力を大きく欠いた欠陥生物であると言える。
しかしまた、人間も「自然」と言う完成されたシステムの影響を受ける「動物」であった。
それは、森と水に力をもらった波留が立ち上がったように、人間は自然を切り離して生きる事ができる存在ではなかった。この凄まじい力を操るのではなく、どう共存していくか。最終的に、そこに流れていくように思える。
完成された自然のシステム
人間のテクノロジーがたかだか数百年に対し、「自然」と言うものが作り上げてきたシステムの完成度は驚愕だ。例え木々の生長が止まっても、それは死と言う終わりではなく、違う形で生かされていく。死は、次のステップへの過程に過ぎない。
そして木々が異常な生長を続けているのは、気象分子と言う不純物を濾過していたからだった。
気象分子と地球律。人工と自然の対立は、自然が人工物を不純物とみなし、循環の過程で浄化する事で成り立っている。そのバランスが崩れた時、地球とメタルにどんな影響を及ぼすと言うのだろう。
ホロンの変化
以前は「色」について判らなかったホロン。しかし今回は、「森の色」が好きだと自分の好みを口にするようになった。島のメタルを波留と共有する事で、ホロン自体にも何らかの変化があったのだろうか。
この変化がソウタと書記長の愛人関係に終止符が打たれる伏線になるのかも知れない。