第13話「もうひとつの海」
あるのどかな午後、波留とミナモは散歩に出かける。その最中、波留は自らの少年時代、故郷、そして始めて海にもぐった時の事を思い返していく。
第一感想
今週は折り返しのインターミッション。
セリフがあるキャラクターも波留とミナモだけだが、波留の人生を振り返ると同時に、世界観の説明にもなっていて内容の濃い一話だった。
以下感想。
世界観
これまでにもイルカが絶滅している、など汚染が指摘されていたが、どうも日本の一部も水没していると言う厳しい状況にあるらしい。
温暖化による海面上昇か、そういうのも関係している世界なのか?
波留の人生
高度成長期。バブル崩壊。失った故郷。第二の故郷での初めてのダイブ。久島との出会い。そして事故……。
陰影のくっきりとついた、故郷の一幕。セリフは一切無いが、目線や表情で伝わる波留と久島、そして仲間達の信頼関係。ダイブの事故までの波留の人生は輝かしいものと言えるだろう。
それだけに、足が不自由になり、満足に歩く事も出来なくなり、時間の残っていない体とのギャップが悲しい。ミナモが気軽に口にした明日も、波留にとってはもう来ないものなのかも知れない。
だが、まだ波留にはメタルと言う第二の海がある。その存在は、何よりも波留を慰め、同時に新たに挑戦する価値のある海となっているはずだ。メタルにあるかもしれない「律」が、波留の大きなモチベーションとなる。
これから
二人並んで、同じ海を見つめる波留とミナモ。これまでもそうだったように、これからも二人で「海」へ挑戦していく、それを象徴した画だ。
これからは、ミナモが海へ近づく事で、二人はより理解を深めていく事になりそうだ。
次回は
ミナモ、ダイブ?