『灼眼のシャナII』第8話「過去への扉」

 訓練により、燐子とも戦える力を持つ事になった悠二。彼のその姿に、佐藤は心穏やかではいられない。マージョリーについていくために、彼は性急に力を求めようとする。
 そんな佐藤に、マージョリーは自らの過去を語り始める。




 これまでの学園パートに辟易していた人から見れば、ある意味待望のアクションパート。でもそれが主人公組じゃないところが一筋縄じゃいかないところ。




 かつて殺されかけたフリアグネの燐子を自力でどうにかできるところまで来た悠二。本人は自覚はないものの、すでに一部能力に関しては並みの徒以上。その燐子のセレクト、逃げる悠二を叱咤するのもシャナ。悠二が存在の力の使い方を学んでいく事で、人間からシャナ達の世界にシフトしていく事を実は誰よりも望んでいるのが彼女。
 存在の力の扱い方から封絶へ。フレイムヘイズの女性と肩を並べていける力を持ちつつある悠二の姿に焦りを感じるのは当然、佐藤。マージョリーについていく力が欲しい、そのために力が欲しい。悠二とシャナとは逆に、「恋する少年」である佐藤に、マージョリーが自分達の世界の厳しさ。佐藤の中の
マージョリー象を壊すための過去話を話し始める。




 世界恐慌から数年達、かつての繁栄を取り戻そうと躍起になっていたニューヨーク。徒集団・レボルシオンとの戦いで、戦場がヨーロッパ中心になっていた時代。
 徒と見れば問答無用で攻撃する凶暴性は変わらぬものの、“穿徹の洞”アナベルグ。そしてその依頼を受けていた“千変”シュドナイにょって、マージョリーは敗北を喫する。
 そこに現れたのは、新人とも言える“虺蜴の帥”ウァラクフレイムヘイズ、『魑勢の牽き手』ユーリイ・フヴォイカ
 しかし彼は憎しみや復讐の念を糧とするフレイムヘイズらしからぬ、無力だった自分が憎い、他人を助けたいと言う「善意」のフレイムヘイズだった。徒の戦いでは危険となる感情を持つユーリイを突き放し、自分一人でアナベルグとシュドナイを倒すため、戦場となるエンパイアステートビルに向かうマージョリー
 マージョリーを尊敬し、力はあるもののそのメンタルは人間とまったく変わらないユーリイ。マージョリーが彼の「善意」の結末を語る事で、第二期における佐藤はどう自らの道を選んでいくんでしょうか。