「仮面ライダーカブト」「第41話」

 やっとストーリーが動き出してきた。
 偶発的・数量限定なれど完成したアンチミミック弾。ワームの擬態能力を奪う事のできるこの武器により、ワームとの戦いを終わらせる事もできる。
 ワーム殲滅のために避難させた一般人達はしかしネイティブワームだった。
 新は彼らから自らの父がZECTのトップであり、ZECTはネイティブが自らを守るために組織したものだと知らされる。父親を拒絶するも、しかし信頼する田所のためにワーム殲滅作戦に参加する新。
 しかし、その田所もネイティブワームだった……!


 ぐだぐだ感がようやく払拭されてきた『カブト』。
 今回は組織とネイティブワーム、マスクドライダーシステムの関係が明らかに。
 三十五年前、渋谷隕石とは別の隕石でやってきたネイティブワーム達。彼らは人類と接触し、自らを守るためZECTとマスクドライダーシステムを作り出した。新がガタックになるのも、予め決められた事だった。
 自分の生まれてきた意味に思い悩む新。
 信頼する田所さんも自分にガタックの運命を強いたネイティブだと知って、父を、そして田所さんをどうやって受け入れていくのか。
 そしてガタックのパワーアップはあるのか!?
 ここまで新に試練を与えたら、後はパワーアップさせてあげるべきでしょう!
 以下箇条書き。

  • 天の道

 山登りし、夜明けの太陽に天の道を見出す総司。ストーリーも最終章だと言う事が暗示されています。
 最終的にひより達の未来を切り拓く為に自己犠牲的エンドを迎えそうにも見えますが、どうでしょう。
 いや、また復活してもどこからも文句は言われそうに無いですが。

  • 赤い靴を仕込んだ者

 カブト、ガタックにワームを殲滅させる暴走装置である赤い靴を仕込んだのは、総司の父であった事が判明。
 加賀美陸をして「天の道を往くような人物だった」と評される彼は、ネイティブから供給されたマスクドライダーシステムをよしとせず、ひそかにワームを殲滅するための機能を後付したのでしょう。
 いくらネイティブの目的が静かに暮したいだけだとしても、擬態された人々が殺されている事実は覆せませんし。
 その見せしめとして、日下部一家が殺されたのかも知れません。
 今回、総司にベルトを渡したのは、ネイティブだと分かりましたが、ベルトを渡した人物はそんなネイティブを裏切って総司にベルトを渡したのかも。

  • 田所さん

 ネイティブだった事が分かった田所さん。しかしワームの姿に戻っても、新を守ろうとして戦う彼の姿はまさに漢……!

  • ネイティブ達

 自分達が所謂「バケモノ」であっても、一般人が「警察が助けてくれるんだろう!?」と同じノリで「ZECTが助けてくれるんだろう!?」と言ってるネイティブ達。
 彼らがわざわざ組織を作り、武装としてマスクドライダーシステムを作った理由は、彼らが渋谷隕石でやって来たワームと違い成体になれない、もしくはなれるのが極少数、と言う事情があるからなのでしょうか。
 何せネイティブで姿が変わっているのは、現時点でひよりだけだもんなぁ。

  • 乃木怜治

 ウカワームに変わって黒服の女達を指揮するリーダー格。本人もクセの強い演技の上に、生身でもガタックを圧倒するあの強さ!
 おまけにワームになれば、ハイパーカブトでもできない時間停止まで使用する驚異のワーム。
 せっかくゼクターを強制徴収しても攻撃が通用しないハイパーカブトの姿に、ちょっと溜飲を下げた自分はある意味ファン失格。

  • 八つ当たり

 本編のシリアス具合もどこ吹く風で、個人的な戦いに邁進する神代+ホッパーズ地獄兄弟。失恋の痛手で八つ当たりする神代も、ライダーキックとライダーパンチを頭に喰らってノックアウト。
 そのまま地獄兄弟とランデブーして、見事に地獄三兄弟に。
 ここまでハブられていると、逆に清清しい感じですね!


 次回は新と陸のキャッチボール。子は父を受け入れる事が出来るのか?