アン・マキャフリイ『パーンの竜騎士(5) 竜の歌い手』
- 作者: アンマキャフリイ,アン・マキャフリイ,小尾芙佐
- 出版社/メーカー: 早川書房
- 発売日: 1988/12
- メディア: 文庫
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前作『竜の歌』に続き、メノリが主人公となるエピソード。
竪琴師ノ主工舎にやって来たメノリは女ながら、竪琴師を目指し徒弟として音楽の勉強を始めるのだが、そこで待っていたのは周囲の羨望と嫉妬。お稽古ごととして音楽を学ぶ娘達からは意地悪をされ、頭の固い教師達には才能を認めてもらえず、様々な困難が立ち塞がる。それでもメノリはそれらに負けず、女人竪琴師としての道を歩み出す……と言うのが今巻。
両親の反対と妨害の次は、学校のクラスメイトからの妨害。ある意味、シンデレラストーリーそのものと言える今回。ある意味、マキャフリー作品の王道だよなぁ、とうなずきながら読み進めていった記憶がある。
しかし様々な困難を乗り越え、夢を掴む、と言うのは王道だけに安定があり、面白い一冊だった。
火蜥蜴と共に歌うメノリは、これからのシリーズにおいてもメインキャラクターの一人となっていくあたり、シリーズの人気と、作者の思い入れの深さをうかがえる。