アン・マキャフリイ『パーンの竜騎士(3) 白い竜』
- 作者: アン・マキャフリイ,小尾芙佐
- 出版社/メーカー: 早川書房
- 発売日: 1982/12
- メディア: 文庫
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第三巻では主人公をレサ達から、第二巻で登場したルアサ城砦の若き太守ジャクソムと、そこで感合したルースの冒険を描く。
以下感想。
第三巻の見所は、何と言ってもジャクソムとルースの二人!
ジャクソムとルース
『パーンの竜騎士』シリーズは人と竜の絆が魅力だが、それが一番早く、そして強く出ているコンビがこの二人だと個人的には思う。第一巻、第二巻のレサ達と竜達ではそれほど感じなかった「バディ」関係が、生き生きと描かれているのが個人的には気に入っている。
兼任できない太守と竜騎士。先の見えない将来。惑星パーンにたった一匹しかいない白い竜であるルースが白眼視される事に対する悩み。等等、若く悩み多きジャクソムに対し、実にあっさり「僕ハ凄イ」と自負心を持ってジャクソムのよき相棒となっているルースとの関係性が良い。
先のレサ達は、むしろ本来の竜騎士の地位を復権させる事がメインだっただけに、一人の少年と一匹の竜が一緒になって将来を切り開いていく、と言うあくまで個人によったストーリーもその助けとなっているのかも知れない。
ジャクソムとルースは、レサやラモスと同時に、今後のメインキャラクターの一人となっていくのも頷ける。