津島直人『BB戦士三国伝 戦神決闘編(3)』

 アニメも始まった『三国伝』だが、コミックス版、戦神決闘編はこれにて完結。
 これで、風雲豪傑編、英雄激突編と続いた三部作もここで終了となる。
 クライマックスの一冊と言う事で、エピソードが進むごとにより熱くなっていく展開が見もの。
 以下感想。

東方の天の刃

そうだ!! 三璃紗よりはるか東の海にある蓬莱の地
その地に住む神秘の民より授かったこの的盧こそ
東方の天の刃!!

 まさか馬がwwwww
 英雄激突編でさっぱり出番の無かった的盧、まさかの大出世!

強襲母艦

 英雄激突編で凄い射出のされ方をしていた強襲母艦だったが、何と普通に飛行船扱い! 何故だ(笑)!?

復活の呂布

 風雲豪傑編のラストで董卓を殺害して以降行方不明となっていた呂布が、最後の最後で大復活!
 三侯と共に蚩尤を封印した四人目の英雄・武義の魂を受け継いだ四神の一人であると同時に、馬超達天の刃の最後の一人、北方の天の刃としても覚醒した姿で登場する。
 おまけにその手には玉璽を手に、天玉鎧・真武を駆って蚩尤を一撃で両断する!
 恐ろしくオイシイタイミングで登場した呂布。三璃紗最強の侠の力は、いまだ健在。

三人の主人公

 劉備曹操孫権が主人公であるが、クライマックスでは、劉備馬超、そして孔明も主人公だった。
 劉備は闇との戦いの旗手となるキャラクター。
 馬超は闇との戦いの後の平和な世界を生きるキャラクター。
 そして孔明は、シリーズ全体を通して語られる、

「人は宿命に屈せず」

 と言うテーマを体現したキャラクターとなった。
 この三人は言うに及ばず、メインキャラクター達は皆主役級の魅力を誇っていた。こういう所が、『三国伝』人気の秘密だったのだろうか。

もう帰ってこない侠

 風雲豪傑編、英雄激突編と、たびたび空に消えては戻って来た劉備。しかし、今回の戦いでは司馬懿と共に空に消え、もう二度と戻ってこなかった事がラストで示唆されている。
 闇に立ち向かう、人の志こそ光。そのテーマを掲げた『三国伝』。そのラストは、過去の大将軍と闇の戦いのように相打ち、対消滅と言う結果に。
 劉備のいない翔の国で太后となった尚香の笑顔が切ないやら、健気やら……。

用語辞典

 最後には、用語辞典も収録。郭嘉孫策同様蚩尤に憑依されていた等、新事実も発覚。

おまけ書き下ろし

 津島先生の貂蝉キタァアアアアアアアアアアアアアアッッッ!! 魂ィィィィィィッ!!!
 後、「まあまあ姉さん方」なんて言う馬超が妙に可愛い。何だこの後輩ポジションw