鈴木小波『アクジキ(1)』

ケロケロエース』で連載されている『アクジキ』がようやくコミックスに。遅いよ! て言うか、連載の方はすでにクライマックスが近いよ!
 餌魔(エマ)と言う化物に影を食われた人間は死んでしまう。しかし中には、逆に力を吸収し超人的な能力を得る者がいた。それがタイトルにもなっているアクジキ。
 主人公・大河はアクジキとなり、餌魔との死闘に身を投じていく。
 設定自体はよくあるものなのだが、『ケロケロエース』と言う対象年齢を考えるなら酷く過激なシーンが続き、そういう意味では異色な作品。作品のカラーとして、『武装錬金』が近いか?
「人間だって食物連鎖の一欠けら」
「弱肉強食」
「アクジキの使命は強くなる事」
 と、「弱い奴が死ぬのは当然」と言う倫理観に対し、大河が血反吐を吐きながら「俺が人間を守る!」と啖呵を切る姿に惚れる。
 ……って、最近こういう系列の漫画に滅法良くなってしまった気がする。これが、年をとると言う事か(ぇ)。
 クライマックスが凄い所で切られているので、二巻の一日でも早い発売を期待する。
 ところで、帯には何故か声優の、

杉田智和大絶賛!!!

 の文字が躍っている。一体、どこから。