最終話「最終決戦 ドンカエンを爆鎮せよ!」

第一感想

 終わっちゃったね、『レスキューファイアー』……。
 と、アニメイテッドな第一感想。と言うか、何だこのビーストウォーズ臭(笑)。
 以下感想。

ファイナルミッション

 ファイナルミッションは地球の運命をかけたレスキューに。宇宙の第二の太陽・ドンカエンを爆鎮する事。
 しかし気になるのが、宇宙に出るまでのレスキューファイアー達の行動である。いつの間に五人はファイアーフェニックスに帰還したのだろう……?
 合体したのに、そのまま宇宙に行けばいいじゃん! と無茶な事を考えてしまった自分がいる。さすが、自力で大気圏脱出は不可能か。だとすると、流れとしては、
グレートワイバーンGXに合体。

一度ファイアーフェニックスに帰還。
(五人は船内に)
(船内で長官の命令を聞く)

大気圏脱出後、グレートワイバーンGXで宇宙に。
 となるのか。
 何言ってんだ? と思われるかもしれないが、まあ、すっきり本編を視聴するためのまとめとして。

小型ビークル、捕獲!

 太陽と化したドンカエンに対し、ファイナルレスキューを打ち込むレスキューファイアー。太陽状態は消したものの、本体のドンカエンはびくともしない!
 突撃した小型ビークルを捕獲され、あわや食べられそうになると言う大ピンチ! だから、小型がビークルは発射するなと言ったんだ(ぇー)!
 そしてそのピンチを救ったのは隊長だった。やったぞ隊長! 大活躍!

バラバラ! グレートワイバーンGX

 レスキューファイヤー渾身のファイナルレスキューを受けてもビクともしないドンカエン完全体。そのまま人類を焼き尽くすため、一路地球へと進路を向ける。
 その進路上にいたグレートワイバーンGXは、体当たりを受けて見事バラバラ(笑)。小型ビークルが全部出払っている状態とは言え、あまりにあっさりしたバラバラぶりにちょっと吹いたw

「俺にいい考えがある!」

 どこぞの総司令官のように悪い事が起こりそうな予感がしたのだが、そんな事は無かったw
 タツヤの作戦とは、

  • スーパーファイアードラゴン、スーパージェットファルコン、ファイアーフェニックスのファイナルレスキューで三幹部の首を凍らせる。
  • 三幹部とドンカエンをレスキューキングで切り離し、弱体化させる。

 と言うものだった。
 最終決戦でも出番があったスーパー合体ビークル達。いや、よかった。

一騎打ち

 最後の最後の戦いは、レスキューキング対ドンカエン。
 再び太陽と化したドンカエンの中に閉じ込められて絶体絶命のタツヤを救ったのは、他の四人。前回のエピソードでタツヤが四人を語ったのとは逆で、今度は四人がタツヤを語り、青き珠を託す。
 四つの思いが、「友」の青き珠の元へ。その構図が、地球→青き珠→「友」につながっていくのも巧い。

タツヤの選択

 ジョウカエンが人間との共存を望んだと聞いたその時から、ジョウカエンやドンカエンに、最後まで「どうして人間と共存できないのか?」と聞き続けたタツヤ。
 そのタツヤに、ドンカエンは「地球の悲鳴が聞こえる」と答える。
 かつて火族が人類を滅ぼそうとしたのは、人類が間違った火の使い方をした結果、生じた憎しみを代行していたから。ドンカエンは何とスケールの大きな事か、地球の悲鳴を代行していたのだった。
 そんなドンカエンに、レスキューキングを降りてスーツのままで戦いを挑むタツヤ。タツヤが選択したのは、ドンカエンを倒す事では無く、再度封印する事だった。

「地球の痛みは、俺がレスキューしてみせる!」

 と、地球を一人の要救助者と見なすかの如く大見栄を切っての再封印。この選択には、実はジャカエンだって、地球をレスキューしようとする仲間だと認めたからこその選択だったのかも知れない。
『レスキューファイアー』からは考えられない、しん、としたラスボスとの決着がらしくなくもあり、らしくもあり。

三幹部の行方

 ドンカエンが封印され、そう言えば三幹部はどうなった? と思ったら、しっかりドンカエンと合流していた(笑)。
 氷漬けになったドンカエンに乗って、宇宙空間を漂流していく三幹部達。お前ら、最後までそんなかよwwwwww
 しかも「次の星」とか、お前らタフすぎやしないかwwwww

ミッションクリア

 ああッ最後の最後で長官に取られたッッッ。

結婚式

 ユウマとタマちゃんが、最終話でついに結婚ッ! やったぞユウマ! 丸々一クールプロポーズの返事を引き延ばされた甲斐があったというものだ(笑)。
 そしてブーケトス。お約束でリツカがキャッチするかと思ったら、キャッチしたのはタツヤとツバサ! ここで思わず、自分の腐った瞳が限界まで見開かれた事は、言うまでもあるまい。
 さらにそれを横からかっさらい、リツカに捧げるのはジュン! 貴様、最後の最後までおいしいところをw

一年後

 レスキューファイアーが一時解散となり、レスキュー魂を磨くべく、それぞれの道を歩む五人。

ジュン

 新たに設立されたヘリコプター部隊の隊長に。大人っぽく見せようとしてかけていた眼鏡をかけていない所に、ジュンの成長がうかがえる。
 ヘリファルコンとの写真が最後まで使われているのが印象深い。

ユウマ

 地元の消防隊員に? なったユウマ。って、ユウマが父親!? これは、タマちゃんの父親がもう一人誕生しそうな予感w

ツバサ

「君の瞳に、ファイナルレスキュー」

 広報担当になったツバサ。こいつのレスキュー魂の磨き方が、よく分からない(苦笑)。しかし、リツカとの仲は相変わらず進展無し。「愛」の青き珠、何とかしてあげてー!

リツカ

 訓練学校の教師になったリツカ。てか、リツカの生徒はMっ気ありすぎッ。

大河隊長

 あ、元隊長(笑)。
 こっちもこっちで教師になっているようだけど、こっちは大学? の様子。

タツ

 二代目勇者として、ドンカエンを再封印したタツヤ。
「地球のレスキュー」と言う途方も無い目標を誓ったタツヤは、Qスケと共に、レスキューの現場を離れ、旅をしながら、旅先で出会った人々に、正しい火の使い方、付き合い方を教えていた。
 その心根は、レスキューファイアーのファイアー1のままであるタツヤ。
 だが、その姿は、一レスキューマンと言うより、放浪する勇者そのもの。『レスキューフォース』の輝が一レスキューマンとして現場の最前線でレスキューに携わっているのと対照的に、タツヤは地球に生きる人々の意識を変える事で、地球のレスキューを試みている。
 どちらがレスキューヒーローとして優れているとかそういう話では無く、レスキュー方法が少し違うだけ。二人とも、人々の笑顔や生活を守るため、自分の選択に全力をつぎ込んでいるだけなのだから。
 タツヤにしたって、自分が勇者である、なんて自覚は無く、

「いつだって心はレスキューファイアーだ!」

 なのだから。ところで、Qスケの着装機能、まだ使えるんだろか。そうでないなら、山火事につっこんでいくわけは……いや、タツヤなら、使えなくてもいくか。

総評

トミカヒーロー』シリーズ第二作、無事完結。第三作にはつながらなかった事は残念だった。まあ、昨今、色々厳しいもんね……。
 それはそうとて、『レスキューファイアー』。
 シリーズ構成が甘かったり、エピソードごとのシナリオが微妙だったりと、古き良き特撮作品の色が濃く出た作品だったと思う。
 それが悪い、と言う所もあったが、あたら熱血ぶりが古臭い、勇者なキャラクターが多い本作にはぴったりの色だった。と言うか、タカラトミーのタカラな部分が全体的に濃かったんだよね、今回w
 ドキュメントでも通用しそうな『レスキューフォース』とは違い、ドンカエンの戦う動機や青き珠等のアイテムから、神話、伝奇的な要素が強かったの『レスキューファイアー』。そういう要素が、クライマックスのドンカエン再封印の動機づけと、タツヤの旅立ちと相まって、これはこれで、いい話に仕上がっていたと思う。
 人間の欲望や絶望と向き合っていたのが『レスキューフォース』であり、人間の行動の結果生まれた悲鳴と向き合ったのが『レスキューファイアー』。後者をあまりに真剣に描き過ぎるとあまりに暗くなるので、勇者とか、火族とか、ファンタジーの要素が加わったのかも知れない。こんな事を大淵に言われた、多分自分は立ち直れないw
 まあ、結局自分が好きだったので、一年見続けていたし、感想も書き続けた。それがすべてと言う事で。
 スタッフ、キャストの皆さん、お疲れさまでした!