諌山創『進撃の巨人(1)』

進撃の巨人(1) (少年マガジンKC)

進撃の巨人(1) (少年マガジンKC)

 今一番(?)心臓に悪い漫画。
 巨人によって駆逐寸前の人類は、巨大な壁を築いてその中にこもり生きてきた。しかしその壁をも突破する超大型巨人が現れた事で状況は一変。
 人間と、体長一〇メートルを超える巨人との絶望の戦いが始まってしまう。
 ページを繰るたびに「ヒィィィィッ!」と悲鳴を上げたくなるほどの圧倒的な巨人との戦力差! 人類は必死で抵抗していると言うのに、それを嘲笑いもせず、人類をエサとしか見ず、淡々と捕食していく巨人達に恐怖するばかり。
 人間が小動物を見下ろすあの姿勢が、巨人と完全に入れ替わった構図。
 人類のか細い希望や夢、そして未来を鷲掴みし、頭から丸飲みし、食いちぎる画に、ただただ戦慄するばかりだった。