宮村優子×磯光雄『電脳コイル9』
- 作者: 宮村優子,磯光雄
- 出版社/メーカー: 徳間書店
- 発売日: 2009/09/16
- メディア: 新書
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夏休み、信者達に女王と祭り上げられていたイサコだったが、裏切りによってその関係は消滅。今度は逆に憎まれ、嫌がらせを受ける事に。
しかしそれを逆手に取り、自らを操る「声」の正体を探ろうとするイサコ。そしてあえてイサコが攻撃を受ける事を静観し、同じくイサコを操る者の正体を見極めようとするダイチ達。
だがヤサコだけは、イサコへの感情が先に立ち、そんな取り決めを無視してイサコを助けてしまう。
そんな仲間内での裏切りと、メガネの使用期限が近付いてきた事で、黒客は解散……。と、これまでの仲間達が静かに崩壊していく様が描かれる第九巻。
それにしても、痺れたのはイサコのこのセリフ。
「わたしは行かない」
きっぱりとしたひとことだった。
「わたしは天沢さんとは歩かない」
ともすれば絶対的な断絶を感じさせる一言だが、アニメの最終話を思い出し、その上でこのセリフを繰り返すと……。むはっ! これはたまらんッッ。
ついにキラバグを集めきったイサコの前に、ハラケンが現れて……と、ストーリーも大きく動き出したノベライズだった。