宮村優子×磯光雄『電脳コイル8』
- 作者: 宮村優子,磯光雄
- 出版社/メーカー: 徳間書店
- 発売日: 2009/05
- メディア: 新書
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表紙の「女王」イサコとは裏腹に、八巻はイサコの駄目で弱い部分が信者達に「女王」と祭り上げられていく事でどんどん明らかになっていく。
七巻から登場し、イサコを支配して操っていた飯島聡子の役割はイサコの裏にいる黒幕を登場させる土台を作る事が目的だと思うのだが、彼女を超える黒幕(アニメで言う猫目?)を超える事は、相当難しいんじゃないだろうか。
イサコやヤサコ達がアイデンティティの拠り所としているメガネをあっさりと斬って捨てて、
「メガネに頼るなんて愚か」
「メガネなんかなくなって人は人を支配できる、殺す事も出来る」
と、強烈な「現実」の悪意を飯島聡子は具現化して見せたのだから。
最後までメガネと、その世界に執着して現実から消えてしまった猫目と対になる、と言う意味で強烈なキャラクターだった。