第三十九幕「救急緊急大至急」
ストーリー
ある島の様子がおかしくなった。この事件に外道衆が絡んでいると見たシンケンジャーは島へ上陸する。
島ではこの世を地獄とすべく、儀式を行っていたアクマロ達がまちかまえていて……。
第一感想
『シンケンジャー』第三クール最後のエピソード。
しかし、『シンケンジャー』ってエピソードの変わり目で、つくづく幹部と戦わない。ウシロブシはアヤカシ。十臓ははぐれ外道衆。今回に限っては幹部戦よりも丈瑠の心情がメインだったわけで……。
良くも悪くも、この重いドラマが『シンケンジャー』の魅力なんだと再確認。
以下感想。
地獄の一丁目
まだ続いていた、この世に地獄を作る、と言うアクマロの作戦。
今回は島一つに儀式をかけ、島民を互い相争わせると言うどこの修羅道? と言わんばかりの世界を作り出す。
互いに互いを敵だと思い、バリケードを作り家に閉じこもり投石し車で追いかけまわし……と、まさにこの世の地獄。
シンケンレッド/シンケンピンクVS十臓
ほとんど互角の丈瑠と十臓の戦いに加勢する茉子姐さん。しかし十臓の方が流石に実力が上で、要所要所で危ない場面も。しかしそんな姐さんを丈瑠が絶妙のフォロー!
殺陣を損なわず、凄く自然な形で防御して反撃する一連の動きの流れが非常に美しい!
しかし、そんな流れが逆に、十臓に丈瑠の心の弱さを指摘される事になり……。
「腕」ではなく「心」の問題
最初は一人きりで戦っていた丈瑠。しかし、いつの間にか、仲間と戦う事が当たり前になってしまっていた。
自分を切り売りして外道衆と戦っていた時代とは違い、仲間とフォローしあって戦う事。それが普通の事になっていた。その事が自分を弱くしている事に気が付きつつも、目を逸らしていた丈瑠。
それを自分から自覚すればまだ話は違っていたものの、よりにもよって十臓に指摘されてしまったのだから丈瑠としてはたまらない。
茉子姐さんを突き飛ばしてしまった時の丈瑠は、本人しか思っていないのだろうけど、まさに「自分から価値を手放してしまった瞬間」だったのだろう。
今はこの世を守るために
この言葉をお題目に、茉子姐さんの助太刀を良しとした丈瑠。
しかしそんな言葉とは裏腹に、やっている事は鬼気迫る個人プレイ以外の何物でも無い。
一筆奏上→スーパーシンケンレッド+モウギュウバズーカと、持てる武器を全部自分のものにしてナナシ連中を倒していく。その強さは圧倒的だが、もはや寒々しい。
あまつさえ、十臓を撃つ事も出来なかったのは、茉子姐さんの言葉から目を逸らしていると大声で叫んでいるようなもの。巨大戦でも明らかなオーバーキルで、みんなの話を聞く事もしない。
十臓にぐらぐらゆさぶられて、孤独の侍に立ち戻ってしまった丈瑠。果たして再び、互いの命を預け、預かる仲に戻る事は出来るのか。
次回は
ドウコク出陣ー!? 第四クールにして、ついに御大将出陣でござるー!
銀幕BANG!
昨年に引き続き、今年のVSシリーズも劇場放映決定ー! 再び殿が銀幕に! って、ゴーオンレッドも陣羽織をー!? と、期待が膨らむ。
とりあえず、軍平と流ノ介のタッグに今から期待です(笑)。