百瀬千代『ブラスレイター ジャッジメント(2)』

 やっぱり今更の読書感想。
 ノベライズ『ブラスレイター ジャッジメント』後編。
 表紙はアマンダ+スノウ! コミカライズではちょっとアレな事になっているスノウだが(笑)、ノベライズでは、健気な子犬のような、を地で行くヒロイン。
 しかし、ジョセフにとってはそんなスノウの好意と信頼が重い……と、なんともジレンマを感じさせる。  
 だがその信頼を、ジョセフが逆に生きる力に変えた時、初めてザーギンに抗しうる力と成り得る。そんな可能性を感じた所で物語は幕を下ろす。
 アマンダサイドでは、ラストでマレクを引き取るシーンが。本編の序章とも取れるエピソードであり、本編ラストのジョセフの結末を考えると、人を信じる、と言う事を最後まで貫いた、確かなヒーロー物だった事が分かるのだった。