第19話「終わる旅」
ストーリー
牛鬼を一時退けた士達。だが伝説の魔化魍である牛鬼を前にしても、イブキやザンキは流派間のいがみ合いをやめようとしない。
そこでアスムを中心に、アキラやトドロキ、弟子達三人は共闘をしようとするのだが……。
第一感想
どうも自分は、『響鬼』の事になると冷静になれないらしい、と言う事を再確認。どうも素直に切り替えられない自分がいるなあ。
まあ、それはひとまずおいといて。
九つのライダー世界を巡る旅、ここに終幕! ここ響鬼の世界も、最終的にはかなり『響鬼』な展開でよかったよかった。
しかし、この九つの平成ライダーのリ・イマジネーションで一番ワリを喰ったのは、他でもない鳴滝なんじゃないだろうか。なんやかんやで、ロクな妨害をしてなかったような(できなかった)気がする……(笑)。
以下感想。
ディケイド龍騎VS牛鬼
あ、赤い布が果てしなく意味なかったー!
ところでどうでもいい話なのだが、龍騎系のライダーカードには「アドベント」に相当するミラーモンスター召喚カードは入ってるのだろうか? 入ってたら、ファイナルフォームライドの立場が無いから、無いか。
使える電王系カード
今度は士も、ちゃんと使う前に調べていたらしい(笑)。
でも、電王アックスフォームにフォームチェンジするのはいいが、フォームライドで直接変身できるなら、カメンライド電王(ソードフォーム)は愚か、各基本フォームライダーカードの存在意義が危ういw
ま、こういう裏ワザみたいな事が出来るのは、電王系だけなんだろうが。本来の基本フォームはプラットフォームなのに、ディケイドではソードフォームが基本になっている。そういうズレを利用したテクニックなんだろう。
しかし、あのツッパリってなんだあれwww
なんかこう、電王系ライダーカードだけ異様にイロモノになってらっしゃるw
天鬼、登場
本作だけの要素として、アキラが変身する鬼=天鬼が登場!
オリジナルの『響鬼』では変身し損ねただけに、ここでの登場は中々嬉しいデザインが思いきり息吹鬼だけど、それはまあ、弟子だから、と言う事にしておこう(笑)。
ところで、天鬼ってどう読むんだろう。「あまき」? 「てんき」?
弟子達の時代
牛鬼を前にしてもいがみ合いを止めないイブキ、ザンキの両師匠。
そんな師匠に呆れたアキラ、トドロキはアスムに説得され、共闘する事になる。
まさに古い時代から脱却しようとする若い世代、その新たな一歩。しかし、その中心となるアスムの言葉が、大樹のセリフそのものなのにちょっと笑った。あの時、大樹の目的は完全に巻物を盗む事だけだったのだが。あのセリフを素直に受け止めた、アスムの勝利か。
変貌の理由
牛鬼となったヒビキを助けたのはユウスケ! ここぞと言う時に力を発揮する男、それがユウスケ! さすがクウガ! 後半、ほとんど登場していなかったけれども!
牛鬼に変貌した理由。それは、鬼の力を制御できなくなったからだった。魔化魍を倒すために鍛え続けた結果、自らの「鬼」に心を奪われてしまった結果、倒すべき魔化魍と同じ存在になってしまったのだと言う。
オリジナルでは少ししか語られる事は無かったが(後期で語られた設定でもあるし)、牛鬼に変貌する理由としては真っ当なものだし、『仮面ライダー』における「同族争い」なポイントもしっかりついているいい設定だと思う。仮面ライダーって、「大自然の使者」だし(笑)。
王蛇登場!
凍鬼の金棒引っさげて、王蛇が登場! しかしその役目は、封印されたある魔化魍を復活させる儀式を行う事。しかもその儀式と言うのが、金棒で思いっきり殴って石を壊すだけ!
ええっと、なんだそれとしか言いようがないw
キバーラはほんとお疲れ様です。
譲られる師匠の座
新たな世代であるアキラ、トドロキ。彼らが音撃道共闘を持ちかけた事に最初は猛反対したイブキ、ザンキだが、士の一喝で話はまとまり、師匠の座まで譲られる事に。
ここでの、「いかにも」な大仰な変身アイテムの継承は、ビジュアル的にも分かりやすい。
この辺り、オリジナル『響鬼』は、逆に細々とした手続きや健康診断と言った、いかにも事務的な事でリアルさを追求していた事が懐かしく思い出されたシーン。あと、トドロキのザンキさん好きっぷりがパワーアップしていないか? これw
夏海の幻覚
燃え盛る世界を幻視する夏海。そこで鳴滝に、「ディケイドを止められるのは夏海だけ」と言われるも、夏海自身は何の事だか分かりはしない。
ライダー大戦では傍観者。世界崩壊においては襲われる存在でしかなかった夏海が、破壊者であるディケイドを止められるとはどういうわけか……?
やっぱり、士本人に云々よりも、ディケイドライバーやライダーカードと言ったアイテムに夏海は関連しているのか?
喋る牛鬼
喋った! 牛鬼が喋った!
個人的には、かなり力が抜けてしまった部分。そこでソイツに喋らせちゃったら、ヒビキさんが単に可哀そうで、それでいて立派に自分の魂をアスムに受け継がせただけの人で終わってしまうのではないか!
「鬼の力を制御できなかった」と言う罪人のヒビキさんは、いなかった事になってしまう。牛鬼だってヒビキさんの一部であるはずなのに、そこから乖離した単なる悪役になってしまうではないか。
ここまで言って、何だか自分がそれこそ鬼畜みたいな人間に思えてきた(苦笑)。
冷静に設定から考えると、言語を解し、なおかつ童子や姫と違い、自身が独立して活動できる上位存在に変貌した、と言う事でいいのだろうか。
それでも、洋館の男女に囚われた鬼が魔化魍の因子を植え付けられて……。の方がしっくりいくよなあ。喋るとw
ずっと前から通りすがりの仮面ライダー
アスムを利用し、巻物を見事盗んでみせた大樹。
だがそれと同時に、アスムに関しては、彼を遠ざけたヒビキとの仲介役を務め、いつもは士がやる説教でアスムを次代の響鬼へと導くなど、立派にもう一人の師匠を務めて見せた。
「士のずっと前から通りすがりの仮面ライダー」
と、士のお株を奪う活躍。鳴滝が恐れていた事や、士より前から通りすがりの仮面ライダーだった事を考えると、大樹=ディエンドもまた、ディケイドによって何かを破壊されてしまった存在なのかも知れない。
そう思うと、今回ほど士の持っていたカードが復活した理由が分からなかった事は無い(笑)。アスム本人がやる気になってるから復活したのか?
大セッション
復活させたバケガニでディケイドを倒さんとする鳴滝! いや、しかし、そこで復活させるのがバケガニってどうなのよ(笑)。劇場版のオロチぐらいださないと、その、復活って言うか封印されていた意味が分かりません!
そんなバケガニを、ファイナルフォームライドで変形させたヒビキオンゲキコを叩くディケイドと、天鬼、轟鬼さんが。そこにイブキさん、ザンキさん(何で顔だけ変身解除?)、さらにディエンドまで加わって、六人ライダーによる一大セッションが展開される!
もうこの辺りは素直に楽しんだ。改めて見ると、『響鬼』の必殺技の異様さは群を抜いているw
ところで、このセッションに関して一言。ディエンドに関しては、まあディケイド同様なんでもありだからいいとして、問題はザンキさん。
あの、せめて、刺してくれません(笑)?
本当のお宝
三つの巻物に記された文字は、合わせて読むと「音撃道」。すなわち、三流派が一つになる事こそ、お宝の正体であった。それを見るために、今回の戦いにも参戦したのだった。最後まで爽やかに決めた大樹だったが、なんかこう、似合っているような似合っていないようなw
悪ぶる、と言う点に関しては、ある意味士と共通するものがあるのかも知れない。いや、大樹の場合、本気の本気で「ドロボウ」なんだけれども。
旅が終わって
次回からは新たな世界=夏海がいた世界に。これからも新たなライダーや怪人が召喚されるだろうが、これまでに巡った九つ世界から再登場するキャラはいるのだろうか。と言うか、再登場しないと逆にもったいない。
とりあえず、最終決戦にワタル〜アスムまでの各ライダーが最強フォームで登場してくれるのは鉄板としても……。
ワタル、カズマ、シンジ、レン
この四人は士とユウスケの二人に深く関わっているので、再登場もありそう。
だがワタルやシンジ、レンは王位争いだの殺人事件だの殺伐としているのに、カズマだけ一人社員食堂がどうとかそうとか、何と言う扱いの軽さw
タクミ、ショウイチ
いい感じになっている女性がいる二人。鳴滝が例えば彼女達を人質にとったりすれば、二人は言う事を聞いてディケイドを倒しに来るしか無いような気がする。
特にショウイチに関しては、ユウスケも大活躍できる予感!
モモタロス
正直、どのタイミングで登場してもおかしくないw
士もカードについて一言文句を言いたいだろうしw
ソウジ、マユ
言及されなかったクロックアップシステムの暴走がディケイドにあるのだとすれば……。
オリジナルとは違いかなり強くなっているシシーラワーム=マユが、ディケイドを倒しにワーム軍団(角あり)を引き連れてやって来る! さらにそれを止めるため、ソウジまでも。……って、妄想が過ぎるか。
アスム
大樹関連のエピソードならアスムが来るはず! まだまだ謎の多き大樹であるからこそ、アスムの素直な心が大樹の謎を明かしてくれる事に期待!
次回は
音也登場!? しかもダークキバ!
最初に士を旅へと導いたのが渡=キバ。新たに敵として立ち塞がるのは音也=ダークキバ、と言う構図は巧いの一言。