朱川湊人『ウルトラマンメビウス アンデレスホリゾント』第5話「幸福の王子(前編)」(『ジャーロ』2009.WINTER)

ストーリー

 実践に慣れるため出撃したカナタは、アルビノ・ギラドラスと対峙していた。作戦中ミスしてしまうも、とっさの機転でメビウスを助けるカナタ。だがそこに、新たに怪獣が落下してくるのだったが……。

第一感想

 久々過ぎる『アンデレスホリゾント』感想。ストーリーもついに五話目に。
 前回が「怪獣使いの遺産」で、氏が担当していた脚本は消化し、今回から再びオリジナルに。そろそろ、『アンデレスホリゾント』も完結が近付いているのか……?
 以下感想。

カナタの母

 前回のエピソードだから、段々回復の兆しを見せてきたカナタの母。
 思い出を再び辿り直している彼女だが、そうなると、ある疑問が浮かび上がる。すなわち、「再びカナタの父が消えた日付になったら元に戻ってしまうのではないか?」という恐るべき可能性が。
 できるならば、そうはならず、無事回復してほしいものだが……。長丁場の連載だけに、ぜひハッピーエンドになって欲しいと言うのが個人的な希望。

寒いのは苦手なメビウス

 ギラドラスの新たな個体、アルビノ・ギラドラスの能力により気温が低下し、メビウスの動きに精彩が欠けると言う描写が。
 ああ、やっぱり、寒いの苦手なんだ、メビウス(笑)。

男前なイカルガさん

 戦闘中にミスをして、危うくジョージを殺しそうになったカナタ。しかし落ち込むカナタに対し、「ハルザキ、落ち込むのは後にしろ。ゲーム中は、最後まで気を張ってプレイするんだ」という心づかいを見せる。
 あのジョージが、こんな言葉を! と衝撃的である。
 ジョージもずいぶん男前になったもんだとしみじみと思った一幕である(ぇー)。

謎の通信

 アルビノ・ギラドラスとの戦闘後、落下してくる謎の怪獣。そしてその後、謎の通信が割り込んでくる。
 それは、カナタの父と同じ宇宙船に乗り、そして宇宙人による攻撃を受けて死亡したと思われていたホリエサエコのものだった!
 まさかの宇宙船『ガーベラ』の帰還!? 当然、カナタの父も登場してくるのかも知れず……。
 これがラストになると言うなら、カナタの抱える宇宙人への敵愾心、父への気持ち、母親の問題と、まさに真正面から向き合う事になる。次回が異様に気になる「引き」であった。