たくま朋正『コードギアス ナイトメア・オブ・ナナリー』CODE 24「神の島Ⅱ -優しい世界-」(月刊『コンプエース』VOL.035)

ストーリー

 対面する父と娘、シャルルとナナリー。そこでナナリーは、母・マリアンヌの死の真相を知るのであった。

第一感想

『ナイトメア・オブ・ナナリー』感想その三。
 アニメ本編でも衝撃的だったマリアンヌの死の真相が、『ナイトメア・オブ・ナナリー』でも語られる。
 この辺りは、アニメ本編ともリンクする部分が多く、逆にその差異が面白い所だった。て言うか、漫画でもシャルルよりマリアンヌの方が怖いくらいなのは何故だ(笑)。
 以下感想。

マリアンヌとシャルルのギアス

 今回のエピソードで明かされるマリアンヌとシャルルのギアス。
 マリアンヌは、魔女C.C.から死の直前授かった魂を加工するギアス「ザ・ソウル」。この力でマリアンヌは、暗殺者として送り込まれたアーニャに憑依し、現在まで生き延びたと言う。
 そして、シャルルのギアスは、契約無しで行使されるワイアードギアス「ザ・デッドライズ」。死者を蘇らせ、意のままに操る反則級のギアスである。日本・ブリタニア帝国連合軍と戦う部隊やナイツ・オブ・ラウンズも、このギアスで蘇った不死の軍勢だと言う。
 アニメでもそうだったが、この夫婦のギアス、凶悪すぎる(笑)。

優しい世界の具現化

 最初こそ反目し合っていたらしいが、段々愛し合うようになっていったシャルルとマリアンヌ。
 しかしマリアンヌが暗殺され、ザ・ソウルによりアーニャの中に人格が転位した事により、二人の夢――「優しい世界」を具現化すると言う願いが具体性を帯びたと言う。
 マリアンヌの人格は確かにアーニャの中にも存在するが、しかし、他の別の場所(エデンバイタル)にも存在していると言う。マリアンヌが死の直前に発言させたギアスなだけに、すでに心の一部が彼岸を渡ってしまった、と言う事らしいが……。
 この事実に真っ先に喜んだのはマリアンヌ。つまり「優しい世界」を具現化させると言う夢は、彼女の「ザ・ソウル」が、それがもたらしたものが重要な意味を持つ事になる。
 この辺りは、集合無意識との融合を目指したアニメ本編とリンクする所なのだろうか……?
 何だか謎がさっぱり解決しないまま終わった今回のエピソード。とりあえず、この夫婦がヤバイ、という事だけは、分かった(笑)。