2nd season #17「散りゆく光の中で」
ストーリー
アロウズはメメントモリ二号機で低軌道ステーションを市民ごと破壊しようとしていた。発射阻止のため、刹那と沙慈はダブルオーライザーで出撃する。
メメントモリの破壊には成功したものの、しかし発射阻止は叶わず、パージされたタワーの外壁部分が地上に落下するのであった。
第一感想
小熊、お前は何て事を……ッッ。
いい漢から早く死んでいく。『ガンダム00』の厳しさに衝撃。
以下感想。
ホリーの死
これまで語られなかった「ホリーを見捨てた事件」が明らかに。
軌道エレベーター開発のための技術者とその家族を守るため、セルゲイは結果的に自分の妻を見殺しにする選択をした、と言う過去が明かされる。
軌道エレベーター開発期における悲劇の一つ、と言ったら陳腐だが、スミルノフ一家に与えた影響は果てしなく大きかった。
まだ子どもだったから仕方がないだろうが、せめて大人になったなら、そこで一番泣きたかったセルゲイの心情を理解してやれよアンドレイ……!
「命を見捨てない」といいつつ、アロウズ側についていじめっ子になっているだけのアンドレイにはまだ理解できない事だろうが。
しかし若い頃のホリーを見ていると、女性のタイプが父子そろってそっくり同じなのが分かって吹いたw
リボンズとリジェネ
歴史から何も学ばない人類に代わり、イノベイターが人類を導く、と言うのが彼らのお題目、と言うかアイデンティティ。
しかしそのイノベイターの中でも、リボンズは特別であるらしい。リジェネを造ったのがリボンズであるらしいが、そのリボンズだってイオリア・シュヘンベルグに造られた人造人間なんだろうに……。
やっぱり、リボンズ=イオリアだったりするのだろうか。イオリアの遺体が冷凍保存されていたので、それは無いと思うが……。
連邦正規軍の期待
GN-X?だけでなく、ティエレン、フラッグ、イナクト等も使用されているのが面白い。流石にGN-Xシリーズばっかりじゃなく、旧型も使用されているようだ。
となると、少数ながらフラッグファイターってのも生き残っていたりするんだろうか。
だったらやっぱりグラハム・スペシャルなんてのも生き残っていたりして、ミスター・ブシドーが苦い顔をしていたりするのかも知れない。いや、ミスター・ブシドーはマスラオのトランザムに夢中でどうでもいいか。
命を守るための戦い
メメントモリ二号機を破壊するため、ダブルオーライザーで出撃する刹那と沙慈。
沙慈は渋っていたものの、「人を殺すのではなく、命を守るための戦い」「やる前からあきらめたくない」「相手は人間では無く機械」等々、散々言い訳を立てて出撃する。
ここで沙慈が開き直って出撃されても困るので、こんな言い訳はある意味で正しい。また、周りの人間がいい意味でも悪い意味でも信念を貫いて生きている人間ばかりなので、そこでの温度差を解消できないのも当たり前の事だ。
しかし、どんな形であれ沙慈が「自分の意思で出撃した」事は事実。着実に一歩ずつ、沙慈のソレスタルビーイング入りフラグが立っていると感じるのは自分だけか。
軍人として
メメントモリ二号機による低軌道ステ−ション破壊を招いてしまったハーキュリー。指揮官として最後まで残って死のうとするハーキュリーを叱咤するセルゲイの「軍人なら一人でも多く救って死ね!」と言う叱咤が熱すぎる!
自分の妻を見殺しにする事になっても軍人として生きたセルゲイだからこそ、重みがある言葉だ。
そして「自分の愛する人であればあるほど優先出来ない」と言う公務員の悲哀を感じさせる言葉でもある。
デヴァイン、死亡
ブリングに続き、ひどくあっさりとした死亡に泣いた。
二人一組のイノベイターの内、ついに二人ともお亡くなりに。このまま、置鮎ボイスとはおさらばか……。
まさかのロング過ぎるビームサーベル
な、長ーいッッ! もはや説明不要!
こりゃちまちまセブンソードを装備する必要が無いわけだ……! もはや『種』シリーズの超装備に匹敵するもののはずなのに、さほど違和感無く受け入れられるのは果たしてどういうわけか。
……ぶっちゃけ、ビームサーベルが長いだけ、だからか(ヲイ)。
軌道エレベーター、崩壊
建築物は破壊されるのが王道! なのだが、さすがSF描写に定評のある『ガンダム00』だけに、軌道エレベーター崩壊シーンも気合入ってる。
それに対する他のステーションのフォロー描写も含め、見ごたえのあるシーンだった。
皮肉だが、悪くない状況
燃え尽きず落下してくる外壁部を破壊するため、スメラギは全勢力に落下阻止の通信を送る。
ガンダム三機、マリーの駆るGNアーチャー等ソレスタルビーイングを先頭に、カタロン、クーデター部隊、連邦正規軍、そしてアロウズまでも、外壁破壊と言う一つの目的のために団結する。
マリーが戦闘に参加している事に対するアレルヤの狼狽。ガンダムと共闘するのが気に入らないルイス等、個人的には気に入らない状況であっても、それぞれの勢力が思惑を超えて一致団結する。
それは人類全体の危機でも無ければ団結できない、と言う意味合いではまさに、皮肉だが、悪くない状況だった。
『逆襲のシャア』の如き状況だが、そんな事態の後でも現実は続き、そこから先が本番なのさと言うように、過酷な事件が発生する。
セルゲイの死
クライマックスで待っていたのは、セルゲイVSアンドレイの親子対決! ティエレンではさすがにGN-X?に及ばず、セルゲイはアンドレイに殺害される形になってしまった。
しかし最後の最後で会っても息子を思い、妻を思い、爆発から遠ざけようとするそのラストはいかにもセルゲイらしい最後であった。
『ガンダム00』における漢成分を担っていたセルゲイの死は、特にマリーに大きな影響を与える事になりそうだ。
次回は
時間は流れて四か月後から再始動。マリーの表情が険しくなっているのが哀しいなぁ。