第47話「ブレイク・ザ・チェーン・我に従え!」
ストーリー
二〇〇九年。
過去から帰還した渡は太牙と戦い、これを下す。そして渡は、太牙、ビショップの前で自らがファンガイアのキングだと宣言するのだった。
第一感想
渡「これが、キバレクイエム……」
『コードギアスR2』最終話の如く、こんな感じで刺される渡を想像してしまった自分であった。
となるとスザクは太牙。C.C.は……キバット辺りでw
まぁ、謎の仮面って所ではあながち間違いでは無い(笑)?
以下感想。
物語は二〇〇九年へ
ついに年を越えて『キバ』の物語は現代編に一本化。
つくづく、過去編の主人公は音也だったんだなぁ、と思い知らされる。その後の真夜と太牙、渡の旅の記録とかでも、ある意味よかったのだけれども(苦笑)。
何だかマトモに見える名護
視力を失いかけ、なんだか急激にまともなキャラに見え始めた名護。
しかしそう思う自分を客観視すると、自分の願望を他者(しかも架空のキャラクター)に押し付けている事実に愕然とする。
「成長」とは「他者が望んでいる自己に変質する事であり、とても恥ずべき事」とどこかで言っていたが、なるほど、これは恥ずかしい事だなぁと思った。
しかし、今の名護の方が観ていて逆に面白い、と言うのが正直な感想だ。嶋まで帰ってきてしまって、視力も失って、その後名護はどう生きていくのだろうか。
嶋の帰還
嶋は生きていた! ……え、えーっ!? 何だか石原軍団の一員にでもなったかのように嶋、復活!
実はサガ=太牙のスネーキングデスブレイクを受けても致命傷では無かった。太牙はとっさに急所を外し、生きていた嶋を病院に運び、治療した。
それが嶋生還のカラクリだったらしい。自分はてっきり、ビショップに召喚されて生き返ったとばかり……。
となると、まだサンゲイザーファンガイアとしての力は、まだ備えたままと言う事だろうか? まぁ何にせよ、マスターの笑顔を見る事が出来てめでたいと言うものだ(そっち?)。
三人の「王」
ビショップは太牙、渡の二人のキングを認める事無く、過去のキング、バットファンガイアを蘇らさんと画策する。
深央、会社を喪い、ある者はもうキングの地位しかない太牙。太牙は悲しみの(と言ってもとても切実、かつ幼稚な)悲しみから、真夜を刺してしまう。その悲しみをキバット父に見出され、ついにダークキバの鎧を手に入れる。
そして渡は、一般ファンガイアから太牙とビショップまでその力で圧倒。ガルル達まで眼力で従わせ、ついに自らキングを宣言する。
それぞれ過去、現在、そして未来を象徴する三人の王、最終話前に連立の構図。がちゃがちゃ入り混じって来た王権争いを制するのは、はたしてどの王か。
王になる理由
三者三様の王がそろったが、それぞれ当然、異なるスタンスの上に立っているのが面白い。
ビショップはあくまで過去から連綿と続くファンガイアの秩序を維持するため、
太牙は、現状維持と自己安定のため。
そして渡は、その力を持って自分達と深央に降りかかった悲劇を二度と起こさないため。
それぞれが、「生まれた時から持っていた、何だかよく分からない常超的な力」に翻弄され、流され生きてきた。そんな三人が、最後にその頂点である王と言う立場を巡って決戦を展開する。
願わくば、サブタイトルの「ブレイク・ザ・チェーン」の通り、宿命の鎖が解き放たれますように。
キバット族のブラックマインド
キバット父は、それなりに情に厚い(と言うか女に優しい?)性格と思っていたが、太牙への態度。そして真夜を一顧だにしない態度を見る限り、そうでもないようだ。
むしろ、ファンガイアと言う魔族最大勢力の中心で権勢を振るう王族達の、二転三転する人間模様を楽しんでさえいるような黒さを感じる。
彼は王権の象徴である「キバの鎧」を授ける立場であるがため、そういう態度を取る事は決して間違いでは無い。キング本人よりも尊重されてしかるべき存在であるため、そういう態度を取るのも頷けると言えば頷けるのだが……。
何て言うか、ほんとに怖いのはキングやビショップでは無く、キバット族かも知れない、と思ってしまった。
次回は
渡は最後まであのキング衣装で通すのか?
ザンバットバットがザンバットソードにくっついてるのにガルル達が普通にいるよ?
ジャコーダーって、そう言えばどこに携帯していたの?
などなど、疑問は尽きぬまま、ついに次回は最終話!