2nd season #14「歌が聴こえる」

ストーリー

 メメントモリを破壊したソレスタルビーイング。だがトレミーイノベイターと新型MAの攻撃を受け地球に降下。刹那のダブルオーライザーとも離れ離れになってしまう。
 ネーナから情報を手にした刹那は仲間を追って地球へ降下するが、そこでサーシェスと遭遇するのだった。

第一感想

 ミスター・ブシドー、再臨! 
 メメントモリ攻略戦と言う非常に華々しい戦いの場になぜいないのかと思ったら、新たな新型を待っていたらしい。その名を、マスラオ
 前まで乗っていたカスタムアヘッド・サキガケと言い、今回のマスラオと言い、どこまでもオリエンタルな響きに弱いミスター・ブシドーである(笑)。
 しかもフラッグに似たデザイン! エイフマン教授が残したGNドライヴの理論を活かした隠し玉
 (疑似)太陽炉搭載MSは設定上、つきつめていくとどうしてもガンダムに似た内部構造になってしまうと言う設定があるが、そこを巧みに回避しつつガンダムに匹敵する力も持っている……。実に見事な新型である、このマスラオ。ピンポイントでブシドーの「ツボ」をついた所が(笑)。
 さすがビリー。女にフラれた男の執念、ここにアリ。
 ……でも冷静に考えると、スメラギの心を変える事の出来なかったビリーの男としての「器」みたいなものが、本当なら責められるべきだと思うんだけどね(ヲイ)?
 以下感想。

新OP

 第一期OPがファーストシーズンと対比していたのに対し、第二期OPは女性陣と男性陣の相関が印象に残る。
 そして互いが互いの手を取り合うのとは対照的に、マイスターズはバラバラの道を歩いていく。これは、ソレスタルビーイングと言う一種の劇薬からの脱却を示しているのか? すなわち、刹那にとってはガンダムをやめて普通の男の子に戻ります宣言(どんな物言いだ)?
 だがせっちゃんの事だから、凄い事を言い出しそうではある。例えば、
「例えガンダムに乗っていなくても、世界を変えるために戦っている人間は皆ガンダムだ」=「人類は、ガンダムだ!」
 等と、全世界規模に「俺がガンダム!」が発展していく、とかw

クーデターの予感

 セルゲイに会いに来た男・ハーキュリー大佐。彼は軍内部のクーデター派の一人であるらしい。
 アロウズの専横には、軍内部からも憤りを感じるものがあるらしい。ソレスタルビーイングの活躍を言い訳にアロウズの権限をどんどん拡大していった結果、ついには軍をアロウズ直轄にまでしてしまった。
 ここまで来ると、もはややりすぎ、急ぎすぎ、でしか無い。このままセルゲイは、クーデター派に参加するのだろうか?
 そして、ほとんど宇宙軍の戦力を欠いたカタロンとの合流は何を生むのだろう。このままアロウズVSクーデター軍+カタロンにでもなれば、また勢力関係無しの武力介入が始まりそうであるが……。

まいごのまいごの……

 あ、迷子になったのってせっちゃんじゃなくてトレミーの方かよ! おやっさんの「なんじゃこりゃあ」に盛大に吹いたw
 次回予告の物言いではてっきり迷子になったのはせっちゃんの方かと思っていたのに、逆だったのね。何だか、珍しい構図。

刹那とネーナ

 確かにせっちゃんがいい男になってドキワクなのは認めるッ! だが貴様には指一本触れさせんぞっ!
 画面の向こうの女に、ムダに敵愾心を沸かせたシーンだった(笑)。
 まぁ、それでなくてもせっちゃんはガンダムとロックオンとマリナに夢中なんだけどな(マリナ最後かよ)!

アニューとライル

 カタロンに通信を入れるライルを、スパイと疑うアニュー。残念だが、それは逆だ(苦笑)。
 イノベイターには人工知能組、人造人間組、無自覚組など色々いるが、彼女はどうも無自覚型らしい。ところで、アニューに自分の本名を告げるシーンがまんまロックオンなのは、さすが双子の兄弟。女心を狙い撃ちだな(ヲイ)!

ガンダムとの再会

 サーシェスにクルジスへと導かれ、そこで刹那はリボンズと対面する。
 そして刹那はリボンズから驚愕の事実を明かされる。それは、

 等等であった。
 刹那がガンダムに神=争いを止める救世主のイメージを見出し、ガンダムになろうとする道程を歩き始めたと同時に、リボンズもまた暴走の道を歩み始めていた、と言う事になる。
 刹那=人間が神のように信奉するガンダム。それを操る自分こそが、計画を使って世界を操る。現在のリボンズの行動を見るに、そう考えただろう事は容易に想像できる。
 刹那が倒すべき世界の歪みは、他ならぬ刹那が作り出した――と言う皮肉であった。

小者の匂い

 ツインドライヴは本来リボンズが乗る予定だった……。……いや、そんな予定はこれっぽっちもありません(笑)。そりゃまぁ確かに片方はリボンズのOガンダムのものだが、今はあんた後方支援担当でしょうが。
 その上、サーシェスの暴走を容認したりと、どうも小者の匂いが……。
 アレハンドロ同様、小者ENDを迎えないよう、心から祈っております。

セラフィムガンダム

 ついに姿を現したセラヴィーの特殊機能。ノベライズでは名前ばかり明かされて一体何ぞや? と思っていたら、また凄いのが登場だ!
 何と増加装甲を排除するのではなく、背負っていたガンダムヘッドそのものが、もう一体のガンダムが!
 ガンダムの中にガンダムが!→ガンダムの背中にガンダムが! と言う事になるらしい。
 ナドレのトライアルのように特殊な機能は無いようだが、とかくこちらの方がGNキャノンなどで攻撃力はアップしているらしい。プルトーネのコアファイターから連綿と続く特殊機が、ここでようやくの完成を見た、と言う印象。

「僕は人間だ!」

 ロックオン。そして仲間達から心を学び、四年間、牽引力となる兄貴分とガンダム馬鹿せっちゃんの不在を補ってソレスタルビーイングで生きてきたティエリア、魂の叫びであった。

歌が聴こえる

 子ども達の言葉をつなぎ合わせ、歌を作ったマリナ。シーリンからは非難されるが、こんな風に、危ない時代こそ歌やら何やら、そういう文化的な行為は必要なのだ。
 そうでないと、平和になった時、どうすればいいのか
 戦争はそりゃ稼げるかもしれないが、本質は猿山のボス争いだし。
 往々にして戦っている人間が忘れがちな行動を、マリナは取っている。それも、弱い人間の言葉を拾い、つなげ、一つの成果にすると言う――まさに、リーダーが成すべき事をしているのだ。
 だがそんな貴重な歌声が、『00』世界最大の純粋な「悪」サーシェスを討つ機会を奪ってしまった。ダブルオーライザーの力で、マリナの歌声がマリナも知らない間に刹那に届いてしまったからだ。
 ガンダムとして戦う刹那から見れば絶望でしか無いだろうが――この通信能力(?)が、ある意味最大の救いとなる時がラストでは来る予感もする。
 一瞬であっても、GN粒子の力でも、全人類がつながり一つになる。そんな妄想が、広がっていく。

次回は

 刹那、マリナと再会! 果たして仲間たちと再会できるのはいつになるのか。