第41話「ララバイ・心を解き放て」

ストーリー

 一九八六年。
 キングに音也を殺すよう命じられた次狼達は音也を殺そうとするが、結局できない。バラバラに逃げる三人だったが、次々とキングに封印されてしまう。
 二〇〇八年。
 引きこもりを続ける渡を救ってやりたい名護。健吾も素直にこれまでの事を謝罪するが、結局渡は家から出てこようとはしない。そんな時、渡は母である真夜の声を聞き……。

第一感想

 過去編では音也イクサ対ダークキバ。現在編ではキバエンペラーフォーム対サガの眷属との戦い! と、かなり盛り上がった渡復活エピソード。
 名護、健吾辺りは観ていて安心と言うか、まぁ健全な方なのだろうが、相変わらずファンガイアのチェックメイトフォー組のドロドロさ具合が恐ろしい。
 特に深央。あの女、描写からして、家に入ってくるのにクイーンの力使ったな!? 何たる力の無駄遣い……! おまけに言う事は「いつ太牙を倒してくれるんですか?」って……。ちょ、本気で怖いよこの人……!
 以下感想。

音也暗殺作戦

 音也を殺せば見逃してやる――。とキングに言われ、音也を殺そうとする三人。しかし、当然上手くいかず、作戦は全部空回り。音也の天運が凄いと言うか、三人が妙に間が抜け過ぎと言うかw

ラモン、力編

 マッサージに呼び出し、その隙にハンマーで撲殺! しようとする二人。と言うか、その一tハンマーは、あーたドッガハンマーつながりと言うよりもむしろ『シティハンター』……!
 主人公がもっこり野郎つながりですか(ヲイ)!?

次狼編

 裸の付き合い(笑)と言うわけで、一緒に風呂に入り、その隙に殺害しようとする次狼。しかし音也の「友情」だの何だのと言う言葉にほだされ、あっさり殺害失敗。
 てかそれは、初期のテキトーな音也の口車そのものじゃないかwwwwww
 ガルルとしてのモンスター姿のまま、腰にタオルを巻いている姿が異様にシュールwwww

モンスターズ、封印!

 音也を殺せなかった三人は、せめて一人でも生き残れるようにバラバラに逃げる事に。しかしキングワープからは逃れられない! 次々とシールフエッスルで、彫像形態へと封印されていってしまう。
 武器として利用するのですら無く、置き物として封印すると言う、まさに屈辱の仕打ち。まぁキングからすれば絶滅寸前種族の武器を使って、なおかつその影響で体が変化するなんて耐えられないだろうが……。
 この時点ではキバットと闇の盟約を結んでいないので、キバ(渡)の使役モンスターとなる契約を結ぶのは、渡が生まれてからの話になるのだろうか。

ゆり対真夜

 音也をかけて、真夜と女の戦いを繰り広げるゆり。しかし真夜相手に過去イクサとゆりでかなうはずも無く、あっさり敗退する。 
 このままゆりがおとなしく身を引くとも思えないから、まだまだひと悶着あるんだろうなぁ。だが、音也の魂とも言えるブラッディ・ローズを人質にする事から見ても、追い詰められていたとはいえ、もう二人が恋人になる事は不可能なのだろう。それはゆりが音也の音楽を理解していない事と同義なのだから。

音也対キング

俺は真夜に惚れている
人間とかファンガイアに関係無い。互いの魂を、音楽を理解した
 そこまで言い切り、なおかつ真夜の心も完全に音也の方を向いている事を目の当たりにした、キングの衝撃、お察しします……(何)。
 ダークキバ相手にライダーキックで突っ込んでいく音也イクサが壮絶にかっこいいが、これもアバンの数分で終わってしまうんだろうなぁ……。

名護の未来の可能性

 嶋は太牙相手に、愛を注いだがそれが報われる事が無かった。その経験から、渡を救いたいと言う名護を否定する嶋。
 しかし名護は決然と言う。「嶋が駄目だったからと言って、自分も駄目とは限らない。それが未来の可能性なのだ」と――。
 正直、胸がキュンッ! となった瞬間であった。「新世界の神になる」も同じ事を言っていたあの名護が、こんな立派に……! と思ったが、名護はどこまで行っても上から目線。ようするに、ブレてないだけなのだ。だがそのブレの無さが、今は酷く頼もしい。いや、多分今だけなんだろうけど(苦笑)。

訪問者達

 引きこもる渡の前に現れる訪問者達。それぞれ渡に働きかけ、目的は違えど彼を外に出そうと尽力するが、失敗する。まぁ、失敗してよかった、と言うキャラもいたりするのだけどw

太牙

 真夜から闇のキバを受け継ぎ本当の意味でキングとなり、クイーン深央と結ばれ、弟である渡を片腕とする事で人生を完成させようとする太牙。
 宿命と言うレールに乗っかる事で、愛されなかった事を糊塗しようとする生き方を渡に押しつけようとする太牙。本人は気が付いていないかも知れないが、それは嶋と同じ、愛しているようで愛していない行為と言う事に気がつくのはいつの事だろう。

深央

 第一感想にも書いたが、この女、本当に怖い……!
 悪党・太牙を倒し、深央自身を救い出す王子様に渡を仕立てあげようとする深央。彼女の姿は、自分を変えようと奮闘していた頃とは違い、他人に汚い事をさせ自分は綺麗でいようとする卑劣な行為と言える。
 こちらはこちらで、深央自身の幸せを渡に押しつけている。

健吾

 家の前でギターをかき鳴らす健吾。訪問者達の中で、一番の救いだった男。
 自分の弱さを認め、渡の優しさを認め、もう一度「本当」の意味で、「友達」になろう。一緒に始めようと誘った健吾の決意にちょっと涙。

真夜の幻影

 渡の最後の訪問者は、母親である真夜。真夜から、音也の言葉――「自分を信じろ」と言う言葉を伝えられ、抱きしめられ、ようやく家の外へ出ていく渡。
 何と言うか、これはあれか。「母なる者を求める」と言う、「五歳児の大人」と言う奴か。
 ずいぶん情けない復活だが、渡にはこういう、無条件に自分を愛してくれる人。愛してくれた経験。遺してくれたものが極端に少なかった事もあり、この復活は納得……と言うか、渡は他の手段では復活できないw

自分は自分として生きていく

 真夜に自己を承認された事で、渡はようやく、ハーフである事を受け入れ生きていく決意を固める。
 その決意は固く、サガークが繰り出したサガの眷属(マザーサガーク)をザンバットソードでばっさばっさと切り裂いていく強さに還元される!
 いくらゴーレムでいくらでも作れるからって、そのサガークの使い方はもったいなッ……! おまけに、中型サガークは衝撃波で一撃だし(笑)。
 サガーク軍団も退けられ、もう渡と太牙の兄弟の決裂は決定的になってしまった。今後は、兄弟対決がメインとなっていくのか……? 太牙敗北→ダークキバ奪取→ダークキバ対キバと言う風に流れていくのだろうか?

次回は

 音也がキャッスルドランのエサにー!? 音也救出のため、真夜とゆりが共闘?