episode:「失恋のカクリツ」

ストーリー

 ケイタの妹・可憐が開いているカウンセリングサイトの常連であるシドが自殺予告メールを送って来た。ケイタは可憐に押し付けられる形で、シドの自殺を止める事になったのだが……。

第一感想

 主人公もケータイ達もゲストも誰もかもいい味だしてやがるwwwww
 笑えて笑えて頷けてちょっと泣ける。「網島家最大の危機」から続くバラエティ回の中でも、屈指の名エピソードだったのではないかと思った。
 以下感想。

自殺予告メール

 昨今、自殺予告や犯行予告など、色々ネガティブな話題が目につく昨今。これでいくらでもシリアスな話作れるだろうに、あえてこういう話を持ってきたスタッフの英断に完敗(笑)。
 ある意味、アンダーアンカーってこういう類の犯行予告の検証や、犯罪の撲滅なんかがメイン業務になりそうでもある。ゼロワンが犯罪者に手を貸す事が無くなったから、これからは特に増えるのではないだろうか。
 ここら辺「明日未来」的地続き感があるなぁ。

ゼロワンとセブン

 と言うか今回のエピソードはこの二人がおいしすぎるwwwww
 シニカルさと皮肉っぽさで人間を斜めから見るゼロワンと、あくまで正論で論理武装するセブンの対比は、これまでの対決と関わって来た人間の質、そのもののようで面白い。
 と言うかそれ以前、パソコンを乗っ取るゼロワンから始まってゼスチャーしたり「ないない」って手を振って見せたりこけて見せたり、もう色々と面白すぎて腹筋痙攣wwwww
 都市伝説の歩くケータイ二人揃ってナンシーを「死神」呼ばわりだし(笑)。もうちょっとデリケートに扱ってあげてー!そして最後にケイタが落ちた所での「顔」ときたら……! ちくしょう、この萌えケータイどもめ!

デモリッションの初仕事

 さりげなくデモリッションが初人命救助。ようやく開発目的に沿った使われ方だった。しかし、ゼロワンは着身時にどんなポーズを(笑)?

シド(ヒデオ)のシミュレーション

 このシド役のほっしゃん。が実にいい味出しててよかった。
 頭の中のシミュレーションだけで現実から背を向けて、逃避する。自分が恋なんてできるはずがない。自分にいい事なんて起こるはずがない。自分にはない、ない、ない……。
 全部諦めているフリをして、他人は突き放すくせに、そのくせ無言のメッセージを残して誰かに気が付いてもらいたい。関わってきて欲しい。そんなまさに植物のような男と言うか、あの無性に前向きなネガティブさに腹が立つ反面、妙に親近感がわいて頭が痛い。
「頭の中と現実は違う。でもだからこそ逃避するんじゃないか!」そんな風に、現実を認めたくない、そこで生きたくないのに生きなきゃいけない。そんな苦しみに耐えかねてるシド……じゃなくてヒデオの気持ちは、誰でも少しは理解できるのではないだろうか。
 でもそんな奴が勘違いのつり橋効果から一歩現実に足を踏み出して、少しの間でも楽しく現実で生きる事ができたなら、それは素敵な事ではないのだろうか。
 考えてみれば、シドのこういう態度は、「ここではないどこか」に逃避しようとしていたケイタとも少し重なる。「URL」事件でのケイタの叫び「この世から逃げ出したい人間を一人でも救いたい」と言う思いは、図らずも叶えられ、エージェントとして成長し続けている事になる。……ケイタ本人、疲れ切ってるけど(笑)。

死神ナンシー

 ナンシーのあまりの鬼気迫る表情にビビった(笑)。
 ひたすら死神連呼されキレるナンシー。実際には何もしていないようだが、それでも自殺はする気だったのが怖すぎる。と言うかあの海のセレクトは一体何だ。どこの火サス?

死の悲しみ

 こ、ここで滝本を出してくるのは反則すぎる……!
 ケイタの胸の奥から絞り出すような悲しみが……もう……!

今週の名言

言葉を信じられなくてどうつながるというのだ?
 と言うセブンの言葉。
 セブンは携帯電話であり、その言葉をつなげる役割を持つコミュニケーションツール。だからこそ、人が外部に向かって発信できる「言葉」を信じる事/信じるに足る言葉を発信する事が大切だと思っている。
 反面、ゼロワンが言葉が嘘をつくものだと知っている。そういう人間と多く関わって来たゼロワンだからこそ、言葉をホイホイ信じるセブンの事を青二才呼ばわりする事が出来るのだ。
 そういうセブンとゼロワンのスタンスの違いが、真剣なものからコミカルな所にまで関わってきているのが興味深い今回のエピソードだった。

次回は

 フォンブレイバー開発秘話が明かされる!?