『劇場版さらば仮面ライダー電王 ファイナル・カウントダウン』
はじめに
時期は外してしまったが、『劇場版仮面ライダー電王』の感想を。
ストーリーも感想も、出尽くしてしまった感があるので、あくまで個人的な感想をつらつらと。
以下感想。
幸太郎とテディ
新たなる電王=NEW電王として登場した良太郎の孫である幸太郎とその契約イマジン・テディ。
幸太郎はモモタロスからも、その決して諦めない不屈の精神などに血脈を感じさせる設定だが、身体能力の高さ、その態度などから、むしろ桜井(侑斗)の血が強く出ているように感じた。運の悪さと言うのは、個人的にはあまり感じなかった。
そして契約イマジンのテディは、良太郎と侑斗、幸太郎の血族に関わったイマジンの集大成、と言う印象だ。
剣に変身する所はモモタロス。体の色はウラタロス。名前はキンタロス。変身した武器に銃がついているのはリュウタロス。従者のように幸太郎につき従い、戦闘時に武器となるのデネブから……と言う具合に。
なるほど、祖父達の話をいかにも「又聞き」したような設定だなぁ、と感心。
モモタロスおじさん
今作は特にモモタロスの役どころがおいしかった。
良太郎の孫・幸太郎を相手に、「おじさん」としてそっとサポート。あのやんちゃ赤鬼も、丸くなったものだ。
さらに良太郎との絆。ゴーストイマジンに憑依された良太郎に必死に呼びかけ、良太郎復活からの憑依。そしてその後の大暴れと、感情とアクションの静動両面でおいしいイマジンだった。
幽汽の謎
変身した時の鎧がガオウと同タイプなのは、まぁ悪役つながりって事でオッケーなのだが。一番気になったのは、幽汽ハイジャックフォームの武装。
設定でサヴェッジガッシャーと言うデンガッシャーと同じタイプの武器で剣になるのだが……。この時しっかり、腰にデンガッシャーのような装備がついてるんですケド……。
これは何なの? サヴェッジガッシャーじゃないの? と変な所で気になったのだった(笑)。
栄光の八人ライダー。
オーナーから提供されたパスとライダーベルトを使って、イマジン達がそれぞれ変身!
電王ソードフォーム、ロッドフォーム、アックスフォーム、ガンフォーム、ウイングフォーム、ライナーフォーム、ゼロノスゼロフォームと、NEW電王ストライクフォームと合わせ、何と八人ものライダーが登場!
それぞれアクションも必殺技も、派手に格好良く決めた事に大興奮。
だがしかし、この状況で電王ライナーフォームって……あの、デンカメンソードって、意味無くない(笑)?
野上家ご先祖様
死郎の目論見は、特異点である良太郎に自身の先祖の出会いを妨害させ、生者と死者の時間をひっくり返すことだった。
その理屈は横に置いとくとして、問題はあの深編み傘の男である。もしやあの中の人は、桜井さん……? だとすれば、一体この人はいつ姿を明かせるんだ(笑)。
約束を果たす物語
結局、今回の劇場版はTV本編最終話の「いつか、未来で」と言う約束を果たした作品だったように思う。
良太郎が時間を守るために戦い、年を食い、その役目を孫に代わるほど年月が流れたその時、老いた良太郎はテディと言うイマジンと再会する事が出来た。時の侵略者たるイマジンが隣人として同じ時間の中生きていける、そんな時間を良太郎はついに手に入れたのだ。
しかしそこで気になるのが、良太郎が老いてからは、どうもモモタロス達の存在が知られていない事。まさかあの連中が死ぬ、何て事はないから、また別の時間の中を面白おかしく過ごしているのだろうが……。
続編は無い、と明言されているが、数年後、何食わぬ顔で『おかえり仮面ライダー電王 クライマックス・アゲイン(仮)』なんてタイトルで復活しそうな気がするなぁ(笑)。ここで綺麗に終わっておけと思うような、反面、もっとモモタロス達の活躍を見てみたいような(苦笑)。
とにかく今回の作品は、いいお祭りだった。スタッフ、キャストの皆様、お疲れ様でした!