第37話「トライアングル・キングが斬る」

ストーリー

 一九八六年。
 音也が真夜に惹かれて行くのを止められないゆりはラットファンガイアとの戦いの中、窮地に陥る。そんなゆりを助けたのは、他ならぬ真夜だった。
 二〇〇八年。
 深央に告白された渡だったが、太牙との関係を考え再び思い悩む。ラットファンガイアに狙われる深央を助けるため、渡は再びザンザットソードを抜く事に挑戦するのだった。

第一感想

 とりあえず、名護と恵の蚊帳の外っぷりは異常wwwww
 ルークとの戦いでもはやイクサの出番は終わったと言わんばかりに、まったくストーリーに絡んでこない(笑)。
 考えてみれば、ゆりはともかく恵や名護は宿命の鎖の物語の、外側に存在するキャラクターだもんなぁ。
 しかしその挙句に画鋲まみれってw
 以下感想。

ゆりと真夜

 同じ音也に惹かれる女二人。と言うか、真夜がいつのまにか音也に本気になっていた事に今更だが驚く。
 ゆりの命を「命よりも大切なもの(=音也)を奪おうとしている」事を理由に助けた真夜。二人の因縁が、しかし次世代でああなっている事を考えてみると皮肉が効いている。
 この時ラットファンガイアをボコボコにしたせいで、二二年後、深央に恨みの矛先が向く事になるのだが……。ラットファンガイアも色々な意味で命知らずだ……。

キングと真夜

 芸術、女性、そして人生。あらゆるものを愛し愛され奔放に愛に生きる男・音也と対照的に、愛を否定する過去編のキング。
 愛を否定するために投げ捨てたザンバットソードが、二二年後愛のために渡に引き抜かれる事になるとは、キングもこの時思ってもみなかっただろう。
 しかし先週は好き勝手言っていたキングだったが、今週のこの行為でランクアップ。ラオウ系キャラと言う事に大出世。いや、しすぎだ自分w

「友達だから」

 深央が渡を愛していると知った太牙。しかし渡を手にかける事ができない。なぜなら、「友達だから」……。
「キング」と言う役割でしか太牙を見ないビショップとは違い、渡は太牙を太牙本人として見てくれる唯一の存在と言っていいのかも知れない、その相手を手にかける事は流石の太牙にもできなかった。
 だからこそ、立場やルールと言った「どうにもならない事」、そして「強さ」で渡を諦めさせようとする太牙が哀しい。
 キングとして傲慢さも目立つ太牙だが、こういう所は普通の若者らしい所だ。これも人間に育てられた影響、なのかも知れない。

渡の決意

 本人の気質やらこれまで太牙への遠慮や深央の想いを信じられなかった事など、様々な理由で自分の想いを表に出せなかった渡。
 しかしキバではなく、渡本人として、想いを叫びながらラットファンガイアに生身で立ち向かう! この辺りは、分かってはいても燃えた。
 結局、こういう小さな「深央を守りたい」と言う小さな理由がザンバットソードを引き抜く事の出来る理由となるのも渡らしい。

ザンバットソードwithザンバット

 ザンバットソードを引き抜いた渡だったが、剣に選ばれても剣を制御出来ないと言う摩訶不思議な(苦笑)状況に陥ってしまう。これもハーフ故のジレンマか。
 暴れまわる渡を抑えるため、ガルル、バッシャー、ドッガ三人がザンバットとなってザンバットソードに噛みつき一種のリミッターとなる事でザンバットソードの制御が可能になった。
 と言うか、これで各フォームの存在意義が完全になくなってしまったような……(笑)。もう見られないのかなぁ、ガルルフォーム。これまでも負けっぱなしだったが。
 しかしこれでエンペラーフォームにザンバットソードを装備した状態では、渡、キバットタツロット、ガルル、バッシャー、ドッガとキバパーティー全員集合状態。太牙とは違い、至って賑やかになって来た(笑)。

トライアングラー

 ついに渡、深央、太牙がそれぞれの正体を知ってしまう。
 一瞬、頭の中で『トライアングラー』が流れたのは自分だけでしょうか(笑)? 

次回は

 キバットバット二世――そして、キングが変身するダークキバが登場!
 スペック的にも一九八六年当時まさしく最強のライダー。ルークを罠にはめて五人かかりでフルボッコでようやく、な過去編メンバーに勝ち目はなさすぎる……!