第36話「革命・ソードレジェンド」

ストーリー

 一九八六年。
 ブラッディ・ローズ完成を祝し、祝杯をあげる音也と真夜。そんな二人を見ていたゆりは、ラットファンガイア相手に怒りと悲しみをぶつけるのだった。
 二〇〇八年。
 キャッスルドランに現れた謎の剣・ザンバットソード。ファンガイアのキングが代々受け継いできた剣であり、ラモンや力でも抜く事は出来ない。そこでガルルは渡を連れてくるが、渡でも抜く事は出来ず……。
 そんな中、深央は渡に好意を告げるのだった。

第一感想

 ストーリーにまったく絡んでこない名護に絶望したっ!
 やってる事と言えば神様(しかも日本の)に文句をつけ、おみくじを引いただけ。あの、他にもっとやる事があると思うんですが……?
 とりあえず、あんなに連続して「凶」を引ける名護は、ある意味運がいいのではないだろうか?
 以下感想。

実写版トライアングラー

 あの……凄く、ドロドロです。
 音也は「運命の女」ゆりへの義理立てのために、真夜とはもう会わない事を告げるも、はた目から見たってそれが無理な事は明白だ。
 音也と言う音楽に生きる男と、真夜と言う芸術の女神の出会いはまさに運命。ゆりと言う戦士の出会いは、何と言うか、この芸術の女神と出会うための添え物ぐらいにしか感じない。
「戦士」と「音楽家」のどちらが音也の本質に近いかと問われれば、そりゃ「音楽家」なのだから。
 別れようと思えば不可能だと分かり、別れたくないと思えば思うほど届かない事が分かる。何と言うか、ほんとにドロドロだ。

過去のキング

 左手の紋章。そしてザンバットソードを持つ過去編のキングがついに登場した。
 しかしどうだろう、この「いかにも」なビジュアルは。どこからどう見たって、「たいして強そうに見えない」と言う失礼な感想しか思いつかない。例えて言うなら、「北斗の拳』のマッチョザコ」。あんな感じだ(ヲイ)。
 だが逆に、この男の血を太牙が引いていると聞くと妙に納得できるものがあったりするのだから不思議だ(コラ)。

渡の成長

 渡の演奏が単なる「騒音」としか聞こえない近所の住人相手にも気後れせず、しっかり頭を下げられるようになった渡。
 まぁ、現実に文句をつけに来る連中がそんなにあっさり引き下がるかどうか、とは別として(苦笑)、渡が対人関係において、しっかりしてきた事は喜ばしい事なのだろう。ああいう名前の無い人々はともかく、名前のある連中とはグダグダなままだけど(苦笑)。
 しかし、キバットはともかくタツロットも居候が板についてきたなぁ……。

真夜とビショップ

 現代編。真夜とビショップが邂逅する。
 どうやらファンガイアの間では、真夜が人間(音也)の子どもを産み、キバを与えた事は知られていなかったらしい。普通、キャッスルドランみたいなものがいなくなったりすれば大騒ぎになると思うのだが……。
 そこは真夜が上手く逃げ回って姿を隠していたとか、そういう事なのだろうか。すでに音也と結ばれた時点で、真夜はファンガイアサイドとは手を切り、身を隠していたのだろう。
 その後音也も死亡し(?)、渡と数年間は無事に過ごせていたが、見つかって力をはく奪され、子どもと別れさせられる(もしくは本人が渡の存在を隠していた)などの過程を経て現在に至る……のだろうか。

男三人恋模様

 深央を巡り、渡、太牙、そして健吾と男三人の恋模様が展開される。実はこの時点で蚊帳の外(笑)の名護は置いといて、ライダー三人の恋模様になっているのも面白い。キバ、サガ、イクサと、恋のさや当てでライダーバトルをする素地はしっかり整っているわけだ。
 そう言えば石森作品で恋のさや当てってあんまり無いような……。主人公みんなシスコンだし(ヲイ)。『ギルガメッシュ』はほとんど無理やりで、姉の娘(赤ん坊)が主人公(叔父)に想いを寄せると言うカオスだったしなぁ……(何を対象にしている)。 

抜けないザンバットソード

 また外に出てる(笑)ガルルに連れられ、キャッスルドランにやって来た渡。ザンバットソードを引き抜こうとするが、抜く事は出来ない。
 だが、そんな事よりまずガルル達が何者なんだかとか、色々聞く事はあるだろうに(笑)。まぁ、その辺はあんまり難しく考えていたらダメなのは分かっているが。見えない所で、色々あるんだと思おう。 

キバVSラットファンガイアVSサガ

 エンペラーフォームであっさり倒したと思ったら、何とラットファンガイアは群れで狩りをするタイプだった! 他の二体がキバの前に現れる! 
 群れで狩りをするタイプは初登場で、なかなか物珍しい。真名も全員共通しているので、ラットファンガイアの一族とかがいるのかも知れない。
 しかしキバとラットファンガイアの戦いは、深央が「渡の事が好き」と知った「機嫌の悪い」太牙=サガの乱入でうやむやに。かくして、ファンガイアのキングの鎧対決がここに実現する。
 キバの方が押され気味だったのは、渡と太牙の能力差や鎧のスペック以外に、渡の戦う意思が弱かったからだろう。そりゃ、いきなりあんなのに乱入されて「機嫌が悪い」だの言われたらまともに戦う気は失せる(苦笑)。
 それにしても、キバの最近の逃げ方は芸術に近い。ある意味、吸血鬼的な脱出方法だ。

次回は

 ついにザンバットソードの力が明らかに! 飛翔態の出番が! 出番が(ヲイ)!