第35話「ニューアレンジ・飛翔のバラ」
ストーリー
一九八六年。
真夜と共にヴァイオリン制作に没頭する音也。彼を諌めに次狼がやって来るが、音也は耳を貸さない。
二〇〇八年。
壊れたブラッディ・ローズを直した渡。弾いてみるが、しかし何かが足りない。そこに現れたガルルは、足りないものは「祈り」だと言うが渡には分からない。そんな時、深央がホースフライファンガイアに連れ去られてしまう。
第一感想
ああっククルカンがたった一回でやられたっ!
キバエンペラーフォーム飛翔態の登場よりも、むしろそちらの方が衝撃的だったのは自分だけなのだろうか。
デザインもよかったのに、たった一回で出番終了とは悲しすぎる……! 是非再登場をお願いしたいところだ。
それにしても、ククルカンを召喚する時は指笛なのか……。やっぱり「音」なんだなぁ。昔はジャコーダーも笛だったと言うし。いや、サガのあのマスクのデザインでどうやって吹くのか分からないが……。あ、サガークが吹くのか?
以下感想。
健吾、イクサデビュー
やさぐれた健吾、ついにイクサまで手を出す。反面、名護が最近ぼろぼろすぎる。今日も思いっきり踏まれてたし。
健吾からイクサを取り戻すために、またいつぞやのように「計画通り(にやり)!」みたいな事をやりそうだなぁ。
真夜と深央
過去編のメフィストフェレスもかくや、な妖しい美しさは影をひそめ、右目を失い、見るも無残な姿に落ちぶれた真夜。
どうやら音也を愛し、渡を出産した咎でクイーンとしての力を剥奪され、渡とも引き渡されたようだ。「後悔はしていないが辛い」と言うその言葉が、彼女の運命を示唆していて悲しい。
真夜の姿を見て、深央はそれでも渡を愛する事が出来るのか? 今後に大きな影響を及ぼす事になりそうだ。
不法侵入者・次狼/ガルル
過去でも現在でも不法侵入者な次狼/ガルルに吹いたwwww
過去編では、ゆりに代わり音也を咎める者として。現代編では、渡にアドバイスするあしながおじさんになっている。
何にしろ、紅父子に大なり小なりの関わりを持つのが彼の役割となっているのが分かる。音也がブラッディ・ローズに込めたのが「祈り」と知っていた事から、音也と真夜の関係を最終的には認めた、と言う事なのだろうか。
それにしても、「古い友人」は衝撃的だった。あのガルルが! 自分と音也の間には「友情」があったと認めている! くはっこれはクルなー!
伝えた思い(男に)
深央が連れ去られ、奪還に向かおうとする太牙。その太牙に、ついに自分も深央の事を好きだと伝える渡。その上で、太牙は渡の同行を認めるのだった。
この辺り、太牙の男しての器を見たような気がしてクラクラ迷う。太牙は結局、他人の上っ面しか見ない男なのか。それとも恋敵すら利用する強かな男なのか。はたまたそれすら飲み込む器の大きな男なのか? 一体どれがほんとの太牙なのか、分からなくなってしまう。
それを知りたい、と思わせるのが、「キング」としての太牙の魅力なのかも知れない。
二人の祈り
過去編でついに完成したブラッディ・ローズ。そして最後の仕上げとして、音也はヴァイオリンに祈りを込める。一方、渡は父の祈りを知った上で、自身の祈りをこめ修理の完了とする。
音也の祈りとは、
「人間それぞれが奏でる音楽を守りたい」
と言う事。
そして渡の祈りは、
「自分の音楽を見つけ強くなりたい。人を幸せにしたい」
と言う事。
それぞれ成熟/未成熟の度合いは違いこそすれ、共通しているのは「他人を守りたい/幸せにしたい」と言う思い。他者に対する、愛と言ってもいい。余人に理解しがたい芸術の世界に生きる二人だが、それを持って他人を幸せにしたい強く願っている事。それはヒーローを見ている視聴者としては嬉しいポイントだ。
だが、それを音也が成し遂げられたかと問われれば……。渡は音也の徹を踏むような事態に陥ってしまうのか!?
登場!飛翔態
キバの新たな姿、飛翔態が登場。
設定では、ファンガイアと他の種族の混血児かつ体内に標準以上の魔皇力を持っている事が必須との事。
コウモリに姿を変えるとされる吸血鬼モチーフのファンガイアが、怪物に姿を変える事に忌避感を覚えると言うのは面白い。やはり○○ファンガイアの姿はあくまで「鎧」であって、体自体を変化させるのは人間同様嫌悪すべきものなのだろう。
身を捨てる覚悟でひっついてるキバットはともかく、タツロットはどこに行ったんだろう? とは聞いちゃいけない事ですか?
現れた剣
飛翔態が登場した余波に揺れたキャッスルドラン。その内部から、謎の剣が登場する。次回から、この剣が太牙と深央を巻き込んで騒動を引き起こす予感。
次回は
ついにキバ対サガ!?