岩佐まもる『コードギアス 反逆のルルーシュR2 TURN-2-』
コードギアス 反逆のルルーシュ R2 TURN―2― (角川スニーカー文庫)
- 作者: 岩佐まもる,木村貴宏,toi8,大河内一楼,谷口悟朗
- 出版社/メーカー: 角川グループパブリッシング
- 発売日: 2008/09/01
- メディア: 文庫
- 購入: 2人 クリック: 21回
- この商品を含むブログ (18件) を見る
ストーリーはアニメ本編におけるTURN 07「棄てられた 仮面」〜TURN 13「過去 から の 刺客」を、ナナリーの視点から描いたもの。
そんなわけで、ルルーシュの葛藤やら何やら、そういうのはほとんど描写は無く、ルルーシュが中華連邦に渡っていた時期、ナナリーが総督としての奮闘を描いている。
以下感想。
特区日本の意味
ナナリーが総督となり、新たに立ち上げた特区日本。
しかしユーフェミアが語り、構想していた特区日本と、ナナリーが語り構想する特区日本とは、形を異にするものだったのではないのか?
最終的に今回のノベライズは、ナナリーがその結論にたどり着くまでを描いている。
ナナリー自身が求める特区日本。ひるがえっては、優しい世界とは何なのか? ルルーシュ同様、為政者として大きく成長していくナナリーの姿が印象的だ。
ナナリーにベタ甘な皇帝
若干ナナリーに「甘い」雰囲気を見せていた皇帝だが、今回も甘かった。
百万のゼロを国外追放した事について罰を与える事無く、ナナリーの好きなようにエリア11を任せている。これが甘い、親馬鹿で無くて何なのか。
そもそもナイトオブラウンズを三人(スザク、ジノ、アーニャ)も(スザクにはC.C.関連の任務があるとは言え)つけている時点でこれはもう壮絶なのである。案の定、V.V.にもそんな事を言われているし。
まぁ、一〇八人の妻の中で唯一野心を共有する愛するマリアンヌの子どもで、しかも自分似の娘なのだから、甘くなるのは仕方がないかもしれないが。
枢木ゲンブのかつて
ノベライズでは『反逆のゲンブ』としてブリタニアとの間に戦争を起こした男として描かれているゲンブ。
しかしかつては、理想に燃えた政治家であった、と言う意外な姿が描かれている。
人は変わるものだが……。まぁ、この時点でのスザクと、ラストのナイトオブゼロのスザクでは天と地ほども変わっているのだから、ある意味当然かもしれないがw