ファイル06「メイド in 霞ヶ関」

 涼子付きのメイドの二人、マリアンヌとリュシエンヌが来日した。彼女達と地下鉄に乗っている最中、謎の巨大生物の影を目撃する。それと並行して、各省庁では幽霊騒動が起こり……。

第一感想

 遅れに遅れた感想その二。
 今回はいつもより政治色強めでお送りします。そんな感じの印象だった。
 政治家よりも、むしろやりたい放題をさせてる国民に対しての批判だったが。井伏鱒二の『山椒魚』の山椒魚を国民に例えたのが、巧いオブラートの包み方だな、と関心。そして今回登場する怪物が、常軌を逸して巨大化したオオサンショウウオである事も。
 あのオオサンショウウオのように、コンクリ壁にも負けず銃弾にも負けず、政治に対して意見していきたいものである(無理だよ)。
 以下感想。

マリアンヌとリュシエンヌ

 アニメでもついに登場した二人。
 ただのメイドではないスペシャリストでありながら、あくまで涼子の補佐に回る役どころをしっかりわきまえているかのように、影に日向に活躍した事が印象に残った。

官僚達

 基本的に、この作品では官僚は涼子に倒される悪役であるが、今回の悪役ぶりは異常。
 旧日本軍の地下施設を官僚限定のリゾート施設にするだの、税金使い放題だの、まさにやりたい放題である。でも実際、官僚が何をやっていても不思議ではないわけで……。もしもほんとにこんな地下施設とかあったらアレだよなぁ。でもありそうだよなぁ。会員制なんてありふれてるもんなぁ。

サンショウウオ

 官僚の好き勝手を許し、自分のテリトリーにこもって批判ばかりしている国民達。その姿を井伏鱒二の『山椒魚』に登場する山椒魚に喩えている。愚痴ばかりこぼすだけで、自分からは何も行動を起こそうとしない、と言うアイロニー
 だが一方で、官僚達のふざけたリゾート計画を妨害していたのはオオサンショウウオでもあった。単なる山椒魚では無力かも知れないが、あれほどの大きさになれば官僚に対しても影響を与えられる、と言う作品サイドのメッセージなのかも知れない。

次回は

 次回予告……って言うか飲みへのお誘いじゃん(笑)!