後藤リウ『スクウォッター 僕と僕らの境界線』

スクウォッター 僕と僕らの境界線 (徳間デュアル文庫)

スクウォッター 僕と僕らの境界線 (徳間デュアル文庫)

 後藤リウ氏の新作。『イリーガル・テクニカ』以来の新作か。著者初の現代を舞台にした作品で、そして若干BL風。いや、何と言うか、男と男の友情、みたいな?
 ちなみに登場するヒロインはヤンデレとか毒料理なお姉さんとかロリにしか見えない年上女とか、ワリとまともなものがいないのが特徴(ぇぇ)。
 飢えもしない。学ぶ事ができる。強制されない。むしろ夢を持つことが奨励される。しかしいじめ、理由の無い殺人、環境汚染。それに対して綺麗な言葉でごまかして目を背け、子どもを捨てる大人に対し、人から外れる事で大人に対抗しようとする、少し悲しくて心当たりがありそうな作品。
 どうも続き物みたいなので、次回に以降も楽しみだ。