たくま朋正『コードギアス ナイトメア・オブ・ナナリー(2)』

 独自路線を突っ走り、コミカライズ三作の内、違う意味で支持を受けている『ナイトメア・オブ・ナナリー』。各話感想は書いていたで全体的な感想を。
 まずは河口湖事件での、マークネモ=ナナリーとアリスとの因縁の構築。
 お互いがお互いの正体を知らぬまま、ルルーシュとスザクのように友情を構築していくナナリーとアリス。しかし面白いのは、本編でのルルーシュの立場がアリスであると言う事。イレギュラーズのスパイでありながらナナリーの正体をもみ消し、彼女を守ると固く決意するアリス。ルルーシュとは違い超絶性能のマークネモを持つだけに、最後はガチンコのナイトメア戦で決まるのか。
 次に、コーネリア軍、黒の騎士団、ランスロット、イレギュラーズ、マークネモと各勢力が入り混じる大混戦となったサイタマ事変。
 これが本当にどろどろで、最終的にはランスロット対ゼロに収束されるのだろうか。ムキムキの体育会系(?)ゼロが凄く気持ち悪い(笑)。まぁ、中身はC.C.なのだが。
 最後に、新たに登場した新キャラクター枢機卿ルルーシュと同じ顔をし、ナナリーを「最愛の妹」と呼ぶ男。ブリタニアには母親違いの兄弟がいっぱいいるので、そういう意味ではみな兄弟。これもギアス能力がらみなのが、紋章で分かる。
 本編での謎を再構築し、より先鋭的に描いている本作。次巻ではマオも登場し、期待が高まる一作。