岩佐まもる『コードギアス 反逆のルルーシュ STAGE-3- SWORD』

 以下感想。

ストーリー

 ノベライズ『コードギアス』第四巻は、スザクの騎士任命からキュウシュウ戦役までを描いた一冊。この辺りのエピソードでメインとなるのは、もちろんスザクとユーフェミア
 父親を殺した贖罪から、命令を聞くだけの機械になろうとしたスザクの歪み。それをあるがままの姿で受け止め、受け入れようとしたユーフェミア。特にユーフェミア側の描写は秀逸で、ブリタニアの世界支配への疑問、天然さに隠された思いなどが巧みに描写されていて、本編以上に二人に感情移入して読む事ができた。
 ……なだけに、次回が怖い……(涙)。

閃光のマリアンヌの謎

 今回注目なのが、これまでのシリーズで唯一と言って言いマリアンヌが描写された事。
 ナイトメアフレームパイロットとして、皇族間の陰謀が渦巻く中でサバサバした女性として描かれた彼女。コーネリアの憧れであり、ルルーシュの反逆の動機そのものと言っても過言では無い存在。
 しかし一方、C.C.とコンタクトしているなど、最も謎の多いキャラクターの一人でもある。
 今回はそんな謎の多い彼女に、さらに衝撃的な謎が投下される。
 それは、「ブリタニア皇帝とマリアンヌは実の兄と妹ではないか?」と言う謎。もしもそうであるなら、ルルーシュが意図せずユーフェミアに日本人虐殺を命じてしまった事も、マリアンヌがやった事ではないか? と言う妄想も出来る。
 ギアスの暴走は、マリアンヌの何らかの干渉の結果であったのかも知れない。ルルーシュの初恋はユフィであったし、そういう要素は例え少なくとも排除して置きたかったのかもしれない。
 とは言え、これはあくまで妄想レベルの話。ノベライズ完結である四巻の発売を待つばかりだ。