第22話「それが僕の最後の義務だ」

 宇宙に脱出したものの、大量のムガンとキョムガン、クウムガンの待ち伏せに会い窮地に立たされるアークグレン。だが、そこにかけつけたグレンラガンと大グレン団の駆るガンメンの活躍によって戦況は逆転する。
 落下してくる月を止めるため、内部に突入するグレンラガン。だがその前に、ニアが現れる。




 第三部、完結編。実際には、来週の第四部にも続いていくようだが。
 これまでの鬱憤を晴らすようなグレンラガンとガンメン達の激しいアクション。すなわち、シモン達の熱い雄叫びが今週最大の見所(笑)。
 大量のムガン、キョムガン、クウムガン、合体ムガン、月面砲台、落下してくる月そのものと、アンチスパイラルの人類殲滅プログラム相手に挑む大グレン団!
 シモンとヴィラルの熱い叫びから放たれるグラサンとグレンウイングでダブルブーメラン! 放たれるビームを受け止めて投げ返す! さらに下半身丸ごとドリルにして、アークグレンと怒涛合体! アークグレンラガンで次元の果てまで相手を殴り飛ばす!
 とまぁ、書き出すだに馬鹿らしいほどの激烈アクションビジュアルの連続。特に、アークグレンラガンの合体プロセスは吹いたwww
「合体」と言うより、グレンラガンがアークグレンに「搭乗・操縦」(笑)。ギガドリル・スピンオン!
 ダリーとギミーのグラパールに操縦を変われたりと、そこらへんは『グレンラガン』らしく気合でカバーか。




 そんな激烈アクションの終わりは、シモンとニアの別れ。
 月の制御を取り戻すため、内部に突入するグレンラガン。ギガドリルを突き刺せばそれでOK――と言う所で立ち塞がるニア。ムガンと同じ体の組成のため、そのまま勢いで破壊する事もできない。
 ムガンの出現、月落下、シミュレーション結果、待ち伏せ。螺旋生命体を抑止するため、偽りの希望でより深い絶望を与え続けてきたアンチスパイラル。そのメッセンジャーとなったニア。しかし本当は、彼女はシモンに助けて欲しかった。これまで要所要所でシモンの前に現れたのも、指輪をはめたままだったのもその証左。「私は明日へ向かいます」と、第二部ラストでの言葉が、ここで活きる。
 最後の最後でドリルをよけていたその姿には分かっちゃいたけど燃えたのさ(笑)。
 本星に召喚されてしまったニア。彼女を助ける決意をしたシモンの哀しみの咆哮が響き渡る。




 しかし、哀しみと言う点ではロシウも負けてはいない。これまでの身を削るような決断の連続の結果が、今回のこれ。ロシウのやり方では、人々を生かすだけで希望を持たせる事はできなかった。しかしシモンは最後の最後に大逆転をやってのけて、みんなに希望を持たせてやれる。
 これまでの政治も、ロージェノムの生体コンピューターとして復活させたのも、そも逆転の要であったアークグレンを発見のもロシウなのに、最後にシモンにかっさらわれていって……。
 自分を責め、一人でこもる傾向にあるロシウだけに、この失敗は重たい。次回の第四部は、決戦の前にロシウ問題を解決してからか。