『ドラゴノーツ -ザ・レゾナンス-』第20話「奪還 -断ち切られた絆-」

 収監されている仲間達を救い出すためタルタロスへ向かうジン達。だがその途中、ギオが姿を消してしまう。ギオを探す時間も無く、ギオを欠いたまま救出作戦を決行するジン達。ジンとドラゴンにアクチュアライズしたトアが囮になり、そのスキにヨナミネ達がタルタロスへと侵入するという作戦だ。だが、ジン達の前にカズキとウィドーが。ヨナミネ達の前にローラが立ち塞がる。




 いよいよタルタロス救出作戦が決行される。キタジマ、ノザキ等も合流し、反ISDAサイドが現在持てるすべての戦力が集結した事になる。しかしギオだけが姿を消してしまい、ギオ抜きで作戦は始まる。
 アクチュアライズしたトアを駆り、囮となって注意を引きつけるジン。ジンとトアが戦う姿と言うのは、実は今回が初めてで感慨深い。そも、ジンがトアのドラゴンのしての姿に恐怖を感じたしまったからこそ月やら火星やら紆余曲折したわけで……。ドラゴンとしてのトアも受け止めていると言う意味では、ジンも随分大きくなった。
 だが、二人の前に立ち塞がるのはカズキとウィドー。特にカズキは、もうとっくにイっちゃってて話にならないと言うかなんと言うか……。しかし、カズキの口から出る言葉はそれなりに筋が通っているように聞こえるから始末が悪い。

  • (1)ジンが「ギオからトアに乗り換えた」事に対し→カズキは「俺はそんな事しない!」と断言。
  • (2)ジンが「(カズキが)生きててよかった」と言えば→「俺をあんな目に合わせたくせに!」と批難
  • (3)ジンが「人とドラゴンの絆を守りたい」と訴えれば→「俺(カズキ)とギオの引き裂いたのもジン!」と怒り炸裂。

 まぁ、どれもある意味間違ってはいないわけだ。
 (1)に関しては、カズキはウィドーを対等のパートナーを扱っていないので、ギオからまだ乗り換えたとは(カズキの中では)言えないのかも知れない。
 (2)と(3)は、そう言われれば「いや、そうなんだけどね……」としか言いようがない。しかし、(1)(2)はカズキだってジンを完璧に殺そうとしていたし、(3)に至ってはウィドーとの絆をはなっから無視しているわけだ。
 額に当てたアイパッチの下に隠されていた傷は実はあまり大した事がなかった。カズキの受けた傷自体は小さく、むしろこのキャラ付けになった理由が完全にカズキ自身にある事を示唆している。




 タルタロス内部では、ヨナミネ、ジークリンデの他に、合流したキタジマ、ノザキを加えて潜入作戦が開始される。
 公式HPでは「情報屋」と情報を扱う人間である事を自称しながらも、やたら銃撃戦に慣れているヨナミネが頼もしいやら何やら。
 今回の潜入作戦で大いに活躍したのがジークリンデ。コンピュータに侵入して防壁を下げる、動力炉を止めると、持ち前の頭脳をフル活用。救出したアマデウスに抱きついた時なんか、彼女のデレ炸裂だった。うん、よかったよかった(何様?)。




 そんなデレシーンの一方で、ノザキとローラが激突する。CSS下でも八〇%の力を発揮する事ができる装置を装着し、CSS下でも格闘戦! 電気街に潜んでいたのは伊達じゃない。流石世界の秋葉原のなせる業か。
 だがISDAも同じものを開発し、ローラも装備していたため(スーツか?)戦いは互角。その中で、サカキの娘の姿になっていたオリジナルドラゴンの正体がラウムである事が明らかになる。
 ISDAに捕獲され、人造ドラゴン製作のサンプルとなっていたオリジナルドラゴンであり、以前ノザキによって葬られた存在(第12話)。確かにノザキはラウムを「彼女」と言っていたが、本体がすでに死んでいるのになぜコミュニケーターとしての姿が? と言う事で、こちらはまだ何かありそうだ。
 サカキは死んだ娘の姿をしたローラ=ラウムに対して愛憎交じった複雑な心境のようだが、ラウム自身は人間とドラゴンの関係には「興味無い」の一言。
 トア、ノザキは人間寄り。オストルムは人間に対して怒りを抱いていた。対するラウムは人間との関係に、意義を持たない様子。人間の姿に変わったのも、それはそれで受け入れているらしい。彼女よりも、むしろサカキからのアプローチで関係が動き出しそうだが……。 
 対タナトスCSSアイギスなど、対タナトス用兵器が着々と用意されているのがサカキなので、そういうアプローチはやはり厳しいものになりそうだ。




 ラストは、何とギオがタナトス側につき、ジン達もカズキも見境無く攻撃を開始した所でエンディング。
そこはかとなくオストルムっぽい衣装を身にまとい、敵となったギオとタナトスの意図は? と凄いところで引いちゃったにも関わらず、次回予告はオペレーター三人娘では無く、キリル、サカキ、ノザキの中年トリオ
 何やってるの、あんたらwwww