『ドラゴノーツ -ザ・レゾナンス-』第19話「家族 -温もりの欠片-」
エクスフォードフォースからの追っ手を逃れたジンは、タルタロスに捕まっているライナ達を助けるためにヨナミネ達と共に東京へ向かう。当座の隠れ家としてバウムガルド家の別邸に身を寄せる事になる。
今回は、タルタロス行きの準備を整える「溜め」のエピソード。その中で描かれたのは、「ジークリンデの家庭の事情」。「ジンの小っちゃな男っぷり」「タナトス対策」の三つ。
ジークリンデはドイツの名門の生まれで、バウムガルド家はISDAに出資しているほどの資産家。しかしその家名の重さに阻まれ、ジークリンデと父親との仲はよくない。愛情ではなく、家の維持のために自分が必要とされているとジークリンデは思っていて、父親の方は素直に愛情を表現できない。
ジークリンデが心を開いたのは、アマデウスの名前の由来となっかつての「愛犬」アマデウスと、ビジュアルの元となった祖父だけ。ドラゴンとしてのアマデウスには、ジークリンデが心を開いたイメージすべてが投影されている。ヨナミネの言うように家庭の事情はどこでも変わらない。
ジンの訴えで、父親はジークリンデを当主としてではなく家族として引き止める。しかし、ジークリンデは「親子の絆よりも大切なものがある」と言い、タルタロスへ同行する事になった。しかしそれでも家族としての愛情は受け取ったようだ。決め技は、ジークリンデのツンとデレの見事なダブルアタック(ヲイ)。
さて、今回ジークリンデから「小っちゃな男!」を連呼され続けたジン。いちいち追っ手を気にかけていたり、ジークリンデの金持ちぶりに圧倒されたりと、その小ささ(笑)を遺憾なく発揮。普通、追われる貧乏人の反応なんてあんなもんだと思うけどね(ぇ)!
むしろ落ち着いている方だと思うが。周囲に肝の据わった人物が多すぎて、相対的に小っちゃく見えるだけだろう。
しかし、ジンの小ささは「愛する人を守りたい」と言う誰にでも出来そうで出来ない小ささから来るもの。ジンの父親が家族を守るためにドラゴノーツ入隊を蹴ったように、ジンは身内を守りたいし身内には家族を大切に思って欲しいと思っているはず。
何のかんの言って、家族や仲間を喪っているし、一年間とは言え地に足をつけて生活してきたのだから、思考が守りに入っても仕方がないよ、うん(そんな結論!?)。
新たな対タナトス用兵器も姿を見せる。タナトスを内側から蝕む抗タナトス因子。これをまずドラゴンに感染させ、しかるにそのドラゴンをタナトスに取り込ませる。最も原始的な生物兵器。
以前オトヒメ達が使用したドラゴンスレイヤーも含め、これがドラゴンを排除するエクスフォードフォース設立の理由のようだ。
しかし、抗タナトス因子はオリジナルには感染しても、地球産ドラゴンには抗体があり感染しない。サカキにはオリジナルドラゴンが必要となってしまう。
そこで利用されるのが、サカキの娘・ローラ。彼女も、トア、ノザキ同様、聖痕が浮かび上がっている、すなわちレゾナンスしたオリジナルドラゴンだった。やはりレゾナンス相手はサカキ……か? 距離を置いて愛情を向けないようにしてきたサカキだけに、やる時はやりかねない。
タナトスからのメッセージはギオ限定のものだった。彼も特異なドラゴンだけに、何かありそうだ。
ひょっとしてタナトスが宇宙を旅する理由って、この抗体を手に入れる事ではないだろうか、と妄想してみる。
各惑星でドラゴンを繁殖させ、しかる後に抗体を取り込む。そしてそれを繰り返す……。
とするとタナトスの行動は予防接種みたいなもので、それに過剰反応する人類は、正直情けないくらい滑稽なんだけれども……。
ところで、気になったどうでもいい事を。
本当にどうでもいいので、以下省略。
以前トアはタナトスの事を「マザー」と呼んでいた。しかし今回「自分には父も母も無い」と言っていた。これっておかしくないだろうか? そんなわけで、いくつか仮説を。
- (1)地球の言葉では「マザー」説
タナトスに作り出され、ジンとレゾナンスしたトア。この時トアは、おそらく地球の言語も使えるようになったはず。その言語のハンイ内で、タナトスを表現すると、「自分を生み、作り出した存在」として「マザー」と言ったのではないだろうか。
- (2)一年間で認識が変わった説
ジンと暮した一年間で、タナトスへの認識が変わった。タナトスは確かに自分を生み、作り出した存在ではあるが、オスでもメスでもない生物である。よって「マザー」ではなく、「タナトス」そのものである。
構成が変わったから……なんて潤いの無い答えは、無しwwww