#19「絆」

 トリニティを紛争幇助対象とみなし襲いかかる刹那。加勢に加わったヴァーチェ、デュナメスと共に刃を交える。撤退するヨハンは去り際に言い残す。ロックオンの両親と妹を殺したテロ組織の元メンバーこそ、刹那であると……。




 今回はサブタイ通り、それぞれの絆が描かれたエピソード。
 両親と妹を自爆テロによって喪ったロックオン。彼らを殺した世界の歪み。これを根本から正すため、圧倒的抑止力であるガンダムを駆るマイスターとなったロックオン。
 テロ組織のリーダーの次は傭兵。もはや戦争中毒と言えるサーシェスに洗脳じみた教育を受け、少年兵となって親すら殺してしまった刹那。神はいないと悟った刹那。神に頼っても、それは結局、死しか生まない。故に、戦争を根絶する圧倒的な力として、ガンダムマイスターになった刹那。
 刹那もロックオンも、自分が犯した罪を償う覚悟はできている。そして自分が死んでも、相手が世界を変えると信じている。
 トリニティには「錯乱している」とまで言われた刹那。「俺がガンダムだ!」に代表されるガンダム馬鹿が、ここまで格好良く見えた事があっただろうか? いや、ない(嘘です)。
 矛盾を抱えたまま戦う二人の姿に、「人間」のたくましさ、決意の強さなどを知ったように見えるティエリアヴェーダべったりの彼も、これを機にヴェーダから離れて、自身の意思で戦っていくフラグか。
 深まった三人の絆。しかし、ちょっと忘れられているアレルヤが若干可哀想(笑)。一番協調性はありそうだから、問題は無いのかも知れないが。




 スメラギさんが腹を決めた。と評されたように、マイスター達が協力する事は、逆にヴェーダから離れ、プトレマイオスチームが分裂するフラグともとれるわけで……。
 アレハンドロとリボンズヴェーダを掌握しているようなフシもあるし、トリニティ兄弟はヴェーダの命令を聞いているとは言いつつも、実際はラグナの命令で動いている(しかもこのラグナ、実際に存在する人物のようで)。
 ガンダムの脅威を前に三大国の存在意義が無くなりつつ一方で、プトレマイオス組VSトリニティVSアレハンドロ(国連?)の三竦みに移行していきそうだが、はてさて。


 

 深まったマイスターズの絆。一方で、沙慈とルイスに別れの時が。沙慈が後悔しないように、引け目を感じないようにと言いながら、自分で別れを切り出すルイスが切ない。
 一方的に沙慈を振り回しているような描写のルイスだったが、その実、沙慈の事をちゃんと考えていたコだったのだ。これまでのお気楽な二人のシーンのフラッシュバックと、シメの二人の始めての出会いとか、ちょっと反則過ぎる。
 そしてあのタイミングで挿入歌とか、もうね!……こんな「涙腺を狙い撃つ!」的なあざといもので泣かされると思うなよ! モニターが、涙でかすんで見えないけどね(ヲイ)!!!




 三大国サイドにも大きな動きがあり、何と彼らにソレスタルビーイングの情報が。(おそらく)アレハンドロあたりから流れた情報なんだろうが。彼らは南極の地下で、無数のカプセルを発見する。次回予告のMSが、このカプセルの中身なんだろうか。
「光の天使」「高みから見下ろす」と言う構図がデフォルトのガンダムとは対照的な「闇の中」「地下」に眠るカプセル。協力する世界のために用意された、対ガンダム量産機と言った所か。
(追記。地下にあったのは大量の「擬似太陽炉」と言う話が……orz)




 今回のアクションも前回のグラハムに続きハイレベル。
 エクシアによるファング撃墜や、ついに明かされたナドレの機能など。
敵の敵は味方!」的理屈で気に食わなかった刹那と共闘するティエリア。スローネを倒すためならフォーメーションだって使ってみせる。
 ナドレに秘められた「ヴェーダとリンクする機体を制御する」トライアルシステムをノリノリで使用するティエリアに不覚ながら吹いたwwwww トリニティの事、よっぽど気に入らなかったのねー。




 最後に一言。ネーナよ、あのキスは押し売りだ