『ドラゴノーツ -ザ・レゾナンス-』第18話「平穏 -仮初めの日常-」

 ギオの力により火星が炎に包まれてから一年。世論はドラゴン排除の方向に傾いていた。それに反発するライナ達は捕らえられ、タルタロスに送られてしまう。
 一方、僻地に隠れ静かに暮していたジン達三人の下へ、追っ手から逃れたジークリンデが現れる。




 ストーリーコンセプトが前川淳氏から森田繁氏に変わっての初エピソード。それだけあってか、情報量も多かった。
 これまでの「×年前」アバンシリーズも終了した。語られるべき過去はすべて語られたと言う事か。エクスフォードフォース(公式HP参照)に追われるジークリンデから始まるアバンが、否応無くストーリーが後半に突入した事を突きつけられる。




 火星での事件以来、ドラゴンを危険視する方向に傾いた世界。ISDAはジルアードと再び手を結び、ドラゴンを処分する方向へ進んでいく。その役割を担うのがサカキであり、カズキとウィドーだった。
元々サカキも娘をシャトル事故で失っているので、ドラゴン排除はある意味ではサカキの望みの一つではあったのかも知れない。カズキの暴走を容認していたのも、いずれドラゴンを排除するための尖兵として使う公算があったのかも知れない。
 だが、ジルアード国王の「金儲け」と言う揶揄には懊悩するところから、やはり本心はタナトス破壊に向いていたようだ。幻? だったサカキの娘をドラゴノーツ狩りに使い、タナトスに対抗できる戦力をわざわざ自分で削っていると、理想と現実の差は大きい。
 それにしても、ジルアード国王の嫌な奴ぶりときたらただ事ではない。どら息子アーシムが死んで、厄介払いできてせいせいしている。
 以前は理解できなかったアーシムだが、彼が人間嫌いだった事、反面ドラゴン至上主義だった事。わざわざ火星に住んでいた事も、こんな扱いではさすがに少しは分かってくる。
 生きている時よりも死んでいた時の方が理解できる――と言うのは哀しいが。




 一方、かつての身内から追われる立場になったジークリンデ達とはうって変わって、平穏な日々を暮らすジン達。トアはファミレスでバイトし、ジンとラブラブ(笑)な生活だ。二人の横で、家政婦さんやってるギオが、もう……wwww
 ジークリンデからはおままごとと批難され、本人達だって永遠に続くとなんて思っていなかった「仮初めの日常」。
 しかし自分は、こういうのが大好きなのでオールオッケーなのですが。人間と人間じゃないものが、あくせくフツーに日常生活を送る。ある意味、これもアキラとマキナが望んだ人間とドラゴンが作る新たな関係の一つのはず。タナトスを破壊すれば、そこでお役御免となる。それがドラゴンだったのだから。 
 しかし、そんな日々も長くは続かない。寿命が近づくトア、ノザキらオリジナルドラゴン達。道化とも言える役回りのギオの将来。そしてタナトスから全てのドラゴンへのメッセージ。
 ジン達の新たな戦いが始まる。
 



 しかし、ジークリンデの下着にジンは反応しすぎだろう……。一応トアと一つ屋根の下で暮しているのに。ギオと男二人で手を組んで、よっぽど「何も無い」生活に努めていたのだろうなァ(笑)。