『仮面ライダー電王』第48話「ウラ腹な別れ…」

 キンタロスを過去の時間に残し、現代へと戻るデンライナー。しかしそこに三体のモールイマジンが侵入し、爆弾を仕掛ける。それをただ一人知ったウラタロスは、モールイマジン側へと寝返り、良太郎達をデンライナーから追い出してしまう。




『ゲキレン』を少し見逃した悲しみを糧に、無駄に長い『電王』感想をくらいやがれ(迷惑です)!




 キンタロスとの別れに続き、今回はウラタロスとの別れが描かれるエピソード(OPでキンタロスがダンスしてない!……涙)。
 モールイマジン達が爆弾を仕掛けたのを知り、モールイマジン達に「嘘をつく理由、教えてあげようか?」なんて言葉で油断させるウラタロス。この時点ですでに「嘘」だった分かっているようなものですが(笑)どこをどう経由して「カイに一番信じられてる」なんて事になるのやらw
 良太郎達を追い出して油断させて、パスを手に入れないと動かないと全員連れ出してデンライナーを奪取させるスキを作る。自分が最後までクールでいるために、クールでいさせてくれない自分達の時間を守るため、キンタロスと同じように過去の時代に残るウラタロス。
 大量のイマジン相手にライダーキックで突っこんでいくウラタロスが実に仮面ライダー




 デンライナーから追い出され、ウラタロスの寝返りに憤り消沈するモモタロス達。しかし良太郎だけは信じていた。と言うより「裏切るはずがない」「それが当然だ」と思っていた。最弱ヒーローなんて言われる良太郎の真骨頂である心の強さ、ここに極まれり。
 良太郎がこの時間でやるべき事、それはまだ記憶を失っていない愛理から事の真実を聞き出す事。
 愛理さんから彼女の赤ちゃんの事を忘れろと言われ、ショックで飛び出したら未来の自分を目の当たりにして気絶した過去の良太郎。祖自分自身から服を剥いで(笑)聞いた真実。
 愛理は分岐点では無く、彼女のお腹の中の未来の特異点である子どもがイマジンが狙う分岐点だった。
 桜井さんはゼロノスカードを使い良太郎から赤ちゃんの記憶を消した上でそれを起点に時間を再構成する事で、イマジンの標的となる赤ちゃん自体を時間から消してしまった。
 そしてオトリとして桜井さんが過去の世界でうろちょろして一年過ごせば、2007年を標的に定めるイマジン達はもう手を出せない。桜井さん達は良太郎の記憶を戻して、再び赤ちゃんのいる時間を再構成すればいい。
 赤ちゃんを守るため、守るべき時間とそれを構成する人間の記憶を弄ぶような事までやってのける桜井さん、愛理の静かな覚悟と強さは壮絶と言えるほど。





 ……しかしどうでもいいかもしれませんが、相変わらず良太郎の不幸が炸裂していますね。未来から良太郎が来なければ、過去の良太郎はちゃんと説明を受けた上で(理解は出来ないでしょうが)記憶を消していたわけで。
 結局、全部自分で原因を作っているわけです。




 愛理さんから記憶を探っても、分岐点の鍵ではなかった。混乱したカイは、デスイマジンを実体化させ、以前のように現在の時間をすべて破壊しようと目論む。
 これは明らかに『酸っぱいぶどう』ですね。
「どうしても手の届かないところにある葡萄は酸っぱい。だからそんなものは食べない取らない悔しくない」
ってヤツですが、まさにカイそのもの。
 どうしても欲しかった過去を手に入れるために追い求めた分岐点は、分岐点だけど分岐点じゃないと言うわけの分からない存在。タイムリミットも近いのに、何もできない。手に入らない、消えるだけ。だから全部壊す。だっていらないから。
 時間が壊れた時にはたった一人取り残される特異点のカイ。特異点の存在理由が記憶を起点に時間を修復する事にあるのに、それもできなかった不良品。ならば過去の世界を乗っ取ってイマジンの時間を作ろうとしているのに、それもできない。
 最後の最後に実体化させたイマジンがデスイマジンと言うのも、そのまんまカイの内と外に対する殺意を具現化しているようで悲しい。
 そんなカイですが、こんな妄想を。

(桜井さんと愛理のお腹の中の赤ちゃんがハナであり、その子孫がカイである、と仮定して)。

1.カイの時間でガオウライナーが発掘される。それを元に開発されたデンライナー、ゼロライナーなどの「時の列車」シリーズの開発による時間犯罪者(ガオウなど)のタイムパラドックスの影響でカイの時間は消滅。
 不完全な特異点だったカイのせいで正確に再生できず、時間は消滅したまま、人々は過去の無いエネルギー体となってしまう。

2.カイ、分岐点をイマジンの時間につなげるため、特異点であるハナのいる時間を襲撃。ハナのいる時間は消滅。
 ハナ、時間の中を運行中だったデンライナーに逃げ込み、イマジンを倒す電王を探すため良太郎のいる時間=2007年へ。
 同時期、ハナの時間にいたゼロライナーのオーナー、イマジンの未来の分岐点となる存在=ハナが生まれた2007年へやってくる。

3.『仮面ライダー電王』での事件がすべて解決する。

4.しかし桜井さん、愛理の行った時間改変=特異点である赤ちゃんを一度消す=時間修復起点を消してしまうと言う行為のせいで、未来で不完全な特異点=カイが生まれてしまう。

5.「1.」に戻る(以下ループ)。

 うーむ。我ながら救いの無い妄想(苦笑)。




 良太郎達が過去の世界で頑張ってる中、奮闘していたのが侑斗とデネブ。しかし、病院の入り口はあそこだけじゃないだろう、なんて野暮なセリフは禁句なのですwwwww




 次回は『電王』クライマックス! サブタイトルは「線路は続くよどこまでも」かー!