高橋弥七郎『灼眼のシャナ(16)』

灼眼のシャナ〈16〉 (電撃文庫)

灼眼のシャナ〈16〉 (電撃文庫)

 読書マラソン3・七十六冊目。
 ようやく読んだ『灼眼のシャナ』最新刊。
 以下感想。
“祭礼の蛇”坂井悠二として『星黎殿』の玉座、すなわちバル・マスケの盟主として降臨する悠二。
 その正体は、アラストールと同じ紅世の神の一柱である『創造神』。一度は破れ、二度と戻ってこれないような世界に落とされ、フレイムヘイズの間でも『御伽噺の神様』とまで言われた存在。
 それと一つになった悠二=“祭礼の蛇”を掣肘できるのは同じ神であるアラストールフレイムヘイズであるシャナのみ。しかしシャナは悠二と戦う事が出来ず、敗北を喫し捕らえられてしまう。さらに悠二は、『旅立ち』として自分の気持ちが吉田さんに無い事を告げてしまう。
 悠二、シャナ、吉田さん三人の三角関係が倒すべき相手、失恋と、決定的な断絶を見せてしまった今巻。
 その周囲では、佐藤がアウトローの一員として仕事を始める。
 マージョリーは自身が追い求める『銀』が“祭礼の蛇”復活のための感情採集装置であり、『銀』のやった事は「マージョリーのやりたかった事」だと告げられ、自らの存在理由が崩壊する。それを救ったのが、かつて彼女が語った「恋される力」、と言う事はにはやられた。
 盟主も復活したバル・マスケに対して、世界中のフレイムヘイズはガタガタに。圧倒的にフレイムヘイズ側不利のまま、決戦が近づいていく。果たしてシャナは、そして吉田さんは立ち上がる事はできるのか。