長谷川裕一『機動戦士ガンダムMSV戦記 ジョニー・ライデン』

 コミックボンボンで掲載された、ジョニー・ライデンを主役に据えたMSV。
 ジオン軍屈指のエースパイロットだったジョニー。しかし実際には戦争嫌い、ザビ家嫌いで、飄々とした熱い青年と言う個性的な、しかし長谷川先生らしいキャラクターとして描かれています。
 ストーリーも守りたい女性一人のために戦う。だから戦争が無くならないんだ、とアイロニーを効かせた読み応えあるもの。
 そして最大の魅力が、長谷川イズム全開のMS達。
 実弾とアーマーで固めたフルバレットザク。農地開拓用・ドリル装備のランド・ザック。そしてルナチタニウム合金製のパーフェクト・ザク!
 そのあまりの個性の濃さに頭痛がするほど。もちろん、いい意味で。
 そういう「濃さ」が一番出ているのが、パーフェクト・ザクの開発者であるDr.Q。パイロットも務め、叫び声を上げながら攻撃してくるのですが、その内容が、

スーパー!スペリオールシュープリーム!

グレート!グレーター!グレーティストォ!

キング!カイザー!エンペラァァァ

ゴッド!ゴッダーゴッディストォッ

と、何をどこからどうツッこめばいいのか分からない三段活用wwww
 そんな濃いキャラクターとMSの活躍が読みたい人にオススメの作品です。