#07「報われぬ魂」

 刹那はMS戦の最中、相手にコクピットから下りるように指示する。そのパイロットは、かつてクルジス共和国で刹那に戦い方を教えた男、サーシェスだった。
 ガンダム達はモラリアを五時間足らずで陥落させてしまう。しかし、その代償はあまりにも大きかった……。




「世界から戦争を根絶させる」。
 そのための計画である武力介入は、罪無き一般市民に対する無差別殺人と言う一つの結果をつきつける。戦争を戦争で根絶させる、と言う矛盾に対する、実行役であるところのガンダムマイスター達の感じ方は様々。
 ロックオンやアレルヤは、テロや戦争を憎む故に、同じテロと呼ばれる行動に手を染めていても無差別テロで一般人に死傷者が出たと聞けば憤る。
 ティエリアソレスタルビーイングの意思を体現する存在であり、同じテロをやっといて何を今更と二人を嘲笑。それよりも目的のために感情を交えずに邁進すべし、と言う考え。
 そして刹那は、そんなテロを絶対に根絶させる、と言う考えを持つ。それはソレスタルビーイングの「武力による戦争の根絶」と言う上から見た視点からの発言よりも、もっと一個人による発言を連想させる。
 刹那がサーシェスの「神は何処にいるのか?」と疑問を感じたように、刹那には神。すなわち戦う大儀や、存在、理由があるか否かが重要なファクターとなる。
 彼にとって神は自分を助けたOガンダムであり、大儀はソレスタルビーイングの掲げる戦争根絶。そして存在はガンダムエクシアと、ガンダムマイスターである自分そのもの。
 ならばヴェーダに選ばれたガンダムマイスターとして選ばれた理由は、まさに刹那の存在そのもの=「武力介入と言う矛盾が救えた命」であるのかも知れない。
 故に刹那はガンダムにこだわるし、その地位を何よりも重視するのではないのだろうか。




 ユニオンのプロフェッサーから「滅びの道を歩んでいる」と言われるソレスタルビーイング。仮に戦争根絶がなしえたとしても、ソスレスタルビーイングの存在が再び戦争を起こすのではないか、と言う疑問は明らか。
 とするならば、最終的にはソレスタルビーイングの存在自体は許さない事であり……。やはりソレスタルビーイングは自壊、もしくは他者に打倒される事を前提に設立されている、と仮定した方がしっくりきます。




 次回は(おそらく)サーシェスが仕掛けた無差別テロとの戦いと、刹那とマリナの運命の出逢い!




 ……GNダガービームサーベル、回収したのだろうか……(笑)。